

「きたよ!!」
朝のパーキング
黄色いサーフボード
海の風
黄色いサーフボード抱えて
家から出発!
まだ眠たい朝なのに
目が覚めていた
切符を買う
ポケットにしまう
サーフボード抱え直して
ホームへ向かう
ベンチの横に
立て掛けたサーフボード
風が吹くたび
少しだけ気になる
電車が目の前に
慌てて乗り込む
窓の外を見る
サーフボードを見る
また窓の外を見る
海はまだ まだ 見えない
もう一度 窓の外を見る
今日こそ横に走りたい
いっぱい乗りたい
そればかり考えていた
誰も見てない
パドリングの真似
少し恥ずい
でも本気だった
海はまだ見えない
気持ちはもう海だった
サーフィンしてない時間も
サーフィンだった
電車の中でも
バスの中でも
何処でも
サーフィンだった
重たいサーフボード抱えて
長い階段を上る
橋を渡って
また階段をおりる
時刻表を見る
小銭を数える
また時刻表を見る
もう一度小銭を数える
サーフボード抱えたまま
バスを待つ
海へ行くだけなのに
忙しかった
肩から揺れる
キルティングのケース
母が作ってくれた
手作りだ
少し曲がった縫い目
少し長いベルト
それでも嬉しかった
サーフボード担いで歩く姿が
少しだけ
格好良く
鏡みたいな海だった
沖まで風もない
誰もいない
車もない
サーフボード抱えたまま
海を見つめてた
来週は波があるかもしれない
潮の匂いがしてくる
足取りが軽くなる
国府の浜が近づく
それだけで嬉しかった
「きたよ!!」
そう言いながら走る
兄の後ろを追った。
海にいられれば
それでよかった
兄と居れれば
それもっと よかった。
帰りの電車は眠かった
サーフボードをぶつけながら
重たいタオル
日に焼けた顔
うとうとする
駅名を見る
まぶたが重い
また駅名を見る
また来週!
波があるかもしれない
また来週!
いい波かもしれない
電車。
バス。
サーフボード。
それだけで
毎週わくわくしていた。
波がなくても…
また来週 行けばいい。
- 作詞者
爆咲K
- 作曲者
爆咲K
- プロデューサー
爆咲K
- プログラミング
爆咲K

爆咲K の“電車とバスとサーフボード”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
- ⚫︎
電車とバスとサーフボード
爆咲K
小説 『まだ海の中にいる』
第1章 第2話の楽曲です。
電車に揺られ、バスに揺られ、
海に通う。
元気な15歳の小さな冒頭が人生の出発点にって行く。
そんな事を知らない、
15歳のピュアな自意識と
ワクワク感が
心地よく響くサウンドです。
Still_In_The_Ocean
爆咲K
アーティスト情報
爆咲K
人生の軌跡をコンテンツとして記録するクリエイター。 15歳で出会った海、17歳で追いかけた風、15年以上を過ごしたアメリカの日々。そして55歳で再び戻った波。 実体験をもとにしたノンフィクション作品『まだ海の中にいる』を軸に、文章、朗読、音楽を通して人生の旅を表現している。
爆咲Kの他のリリース



