Lyric

雨は降り続いて

肺に刺さる　洗われた空気

午前3時の静寂

浅い呼吸 溶け出した雨音

止まない雨は無いさと

優しさに溺れたら楽かな

夜にトポロジーを見た

切れ目の無い　明日への連なり

暗がりに蹲り

心臓の音 かき消す時計の針

明けない夜は無いさと

自分 騙させたなら 良いのにな

雨がまだ降り続くのなら

お気に入りの雨傘で出かけよう

雑居ビル 非常階段

踊り場から見る雨音にけぶる夜景の

噎せ返るほどの高尚さ

濡れたコンクリートが見せる

水墨画 濃淡の世界

際立った雄渾な佇まいのビル群と

車両倉庫の照明の明暗に見とれたりして

長い夜が心の空洞に

流れ込んで窒息しそうなら

置き去りの友に思い出や愚痴をこぼして

会えたらいいななんて

つまらない戯言に笑おう

それから一頻り涙

流したら嗚咽と共に

しわがれた声で調子外れの歌を

歌いながら夜に明け渡してしまえば

雲間から

朝日が