

夜の果てより 零れし刻
密やかな風 我が身を包む
名もなき声の その痛み
胸の奥まで 滑り込む
近づけぬ 人の世を
遠くより 見つめ続け
触れずとも 寄り添うこと
それのみを 心に誓う
風よ 颯よ
我はただ
世を抜けてゆく 溜め息のごと
ひとたび吹けば 涙は解け
誰にも知られず 夜を越える
風よ 颯よ
我はまだ
痛みを知りて 揺蕩うもの
届かぬ願い 空へと放ち
ひとりの夜に 留まり続ける
明けぬままなる 街の空
悴む命 風はなぞる
何も与えず 何も取らず
ただそこにいる その辛さ
救えぬと 解りながら
それでも心 動いてしまう
静かな揺らぎ 抱えたまま
またこの世へと 吹き戻る
風よ 颯よ
我はただ
声なき声を 聞く者なり
ひとときだけの 温かさを
胸の奥へと 仕舞い込み
風よ 颯よ
我はなお
人の心に 惹かれてしまう
姿もなくて 名もなきまま
それでも傍に 在り続ける
我は 風にて 風ならず
心を知りて なお迷う
寄り添うことが 罪ならば
この胸の痛みも 厭わぬとせむ
何も変えずに 過ぎゆく世を
ただ見送ると 定められても
ふとした涙 温もりだけは
風の中へと 残してゆく
風よ 颯よ
我はただ
世を抜けてゆく 溜め息のごと
ひとたび吹けば 涙は解け
誰にも知られず 夜を越える
風よ 颯よ
我はまだ
痛みを知りて 揺蕩うもの
届かぬ願い 空へと放ち
ひとりの夜に 留まり続ける
風よ 颯よ
もしもなお
人の世にて 嵐となるなら
それはこの胸 あまりに優し
静けき夜を 越えぬため
風よ 颯よ
それでもなお
明日を知らぬ 命のため
声なき声を 空へと返し
またこの世へと 吹き渡る
- 作詞者
Merayo
- 作曲者
Merayo
- プロデューサー
Merayo
- ボーカル
Himi

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颯想姫
Merayo
Merayoによる和風幻想楽曲『颯想姫』。
日本の風を司る女神をテーマに、切なさ、祈り、儚い美しさを繊細に描いた一曲です。
Himiの透明感ある歌声と、荘厳で幻想的なサウンドが重なり、静かに吹き抜ける風のように心へ余韻を残します。



