歌詞

焼き増すフィルムに

写した背徳の影は

悪夢を見た残夜のように

離れ難い

寂れた街を抜けるトンネルの先

差し込む恍惚に祈りもない

あなたが残した言葉の切れ端に

嘯けもしないが

韜晦を巡れば名も失って

徒らな日々へ

抗えずに

傲岸や美徳でさえも

まだ足りない

浅ましく生きて

何処へ行けるか

未だ過去は悔みきれない

褪せた原風景を背負って

汚した未来はまだ癒えない

泥濘む思いは拭えもしないや

それでもまた色を無くして

滴る血は今でもどうして

儚く綺麗で無垢を纏って

何よりも代え難くて

脆いな

吐き出す雫と

煤けた哀傷の腫れは

尽きない雨の惨禍のように

手に負えない

立ち込める大気と湿る肌と

始まりを失くし朦朧の足

取るに足らない

呼吸も止まないが

正しさもあるだろう

逡巡の晩を

無為に捨て去って

救えもしないが

散りきれずに

凋落の霧を焼き切るほどの

フォグライトが尚も

明日を照らしてる

閉ざした光を求めて

嗚咽を漏らしても歌って

潰した期待はもう戻らない

あなたの未来はどうかと祈って

砕けた思いでも続けたい

全てが報われもしないが

贖う言葉を尽くし

いつかこの場所に花を手向けよう

ただ狂おしい慚愧は

荼毘に付しても絶えないなら

この身の残滓も届かないだろう

まだ間に合うか

偽りない今に正しくあること

生かされる意味へ

応えられるまで

未だ過去は悔みきれない

褪せた原風景を背負って

汚した未来はまだ癒えない

泥濘む思いは拭えもしないや

それでもまた色を無くして

滴る血は今でもどうして

儚く綺麗で無垢を纏って

何よりも代え難くて

脆いな