

小さな地獄を写してきた戸建ての部屋に
尾長鶏の掛け軸があった
床の間で伏せて 拇印と筆だけ
指の腹一つで僕である全て
上等な墨なら腐り易いというけれど
元からの艶ある人なんかじゃ
無いと言い聞かせ 硯を見つめて
崩れていく凡の縁側の下
真っ白な灯台の下に、木製のベンチあった頃、
浜から水平線に船が遠くぽつりと見える。
近くのラーメン屋ではお婆さんが一人、切り盛りをしていた。
僕は人の顔が今一わからないけれど、
君の瞼の薄さや、ほくろの位置だけが
靄が晴れた様鮮明で難しくないのは。
なんでだろう?
- 作詞者
有田咲花
- 作曲者
有田咲花
- プロデューサー
有田咲花
- ボーカル
有田咲花

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