Lyric

並木道 電飾は消えたまま

クリスマスムードを拭いきれない街は

見限られ 廃れた

幾つもの置き去りの夢を

慌ただしく掃き捨てる

吹き溜まり 何だかぎこちないような

雑踏の渦の中 立ち止まってしまったら

消えてしまいそうに揺れる

縮こまった大事な夢を見失いそうで

ほんの一瞬の小さな未練と期待に揺れ

今日もまた夜を歩いているけれど

私が此処で生きていることも

この街はきっとまだ気付いていない

過ぎて行くはずのこの年に

取り残されてしまったような はぐれ者

華やぐ街を擦り抜けて

今夜は何故だろう

生きたいと思っている

呆気なく太陽は沈んでいく

馴染みの鎧戸 今日は赤提灯が揺れる

あたたかい匂いに誘われて

ひっそりあやかろうか、なんて

私のこの瞳の先には

夢の続きがまだ映るのかな

私が此処で生きていることが

あの人にまだ届いていない

やり切れぬ全てを流し込んで

重たいコートのボタンを開いて

掠めていく夜風を見送ってみる

今夜は何故だろう

生きたいと思っている

冬はまだまだこれから

生きたいと願っている