歌詞

昔むかし

アタシが暮らした街は

年がら年中

ネオンが光る街だった

陽が沈むとどこからか

ぞろぞろ人が集まって

だけど皆が寂しくて

誰かと居たかったんだ…

どん底がどんなか

知らないうちは

涙なんかも流したけど

本当の本当、落ちたら…

笑うもんだとその時知ったのさ

馬鹿にされても　見下されても

腹がいっぱいなら

へらへら笑っていられる

泥水を口に

じゃりじゃりと

噛んでみたことないだろう？

拾われた野良猫が

寝るとこなんさ

わざわざ言わんでもわかりなよ

それでも

世の中にはいい人もおるんよ

あたし

あん人に出逢わんかったら

あのまま多分おわってた…

あの朝

二度と此処へは戻るなよと

スクランブルの交差点

黒いボストン渡されて

すぐに人混みに紛れた

映画みたいだろ？

二晩買ってくれた

同じ目をしたアウトロー

半年暮らせる金が入ってた

あれから…髪を切って赤い服を捨てた

18になったばかりでさ…

あたしを誰も知らないこの街に来て

一から始めた水商売

二度と泥水噛むものかと

食いしばって働いた

じゃりじゃり　じゃりじゃり

背中に龍と観音様

見覚えのある顔が

ニュースで死んだと知ったのは

もう何十年も前のこと。

ほら、あんたが咥えてるタバコ

一服させてよ　マルボロ

懐かしいよ　たった二日の煙草の煙

クセのある匂い…

さあ一杯のんだら帰りな!

思い出話はお仕舞い!

今夜は早仕舞いだよWo

長い髪の女も

赤い服も嫌いさ

タバコの煙も嫌いさ

あたし

じゃりじゃり

じゃりじゃり

生きてるよ