

鈴の音こぼれ 夕映え道
迷いひとつ 帯に絡めて
宵の口 朱く染まる袖
ゆれる風 浴衣に香る
初めて見た その笑みひとつ
胸の奥 火がともる
「綿菓子みたいな恋だね」
冗談めいて 言えたなら
言葉さえも ほどけてしまう
線香花火のように
泡沫の夢をすくって
指先からこぼれてく
ほらまた 灯が揺れるたび
きみを思う この想い
宵の間に 散る想いでも
たとえ名を持たぬ恋でも
願わくば 一夜の奇跡を
花火に変えて 舞わせて
金魚よりも 不確かな目線
交わすたび 沈む心
提灯越し 見えた横顔
遠く近く ゆらゆらと
「来年も」と口にすれば
この夏は終わらない
知られずともいい
きみに咲く ひとひらの声
手のひらに 乗せた願いは
風にゆらり 消えていく
それでもまだ この胸だけは
きみを追って 踊っている
泡沫の恋をなぞって
言の葉さえ揺れていた
ほらまた 空が鳴るたび
鼓動ひとつ 零れて
短き夜 交わした視線
すれ違いも 愛(かな)しき証
叶わなくて かまわないよ
きみがそこに いたなら
夢か幻か 知らずとも
名残香だけが ついてくる
泡沫の夢 消えないで
この瞬間に 祈るだけ
手を伸ばせば 届きそうで
きみがまだ そこにいる
泡沫の空を仰げば
こころはまだ熱を持つ
ほらまた 打ち上がる声
きみの名前 呼んでいた
永遠などは 望まないから
せめてこの手 すり抜けずに
夏の果て 落とした恋を
きみの胸に とどけたい
泡沫の 泡沫の
恋をいま うたにして
きみを想う 夏がある
灯り消え 風が止まっても
耳に残る あの鈴の音
- 作詞者
みみずく
- 作曲者
みみずく
- プロデューサー
みみずく
- プログラミング
みみずく

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泡沫、恋ひそめし (feat. 音街ウナ)
みみずく



