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この曲は、現代の都市生活の中で失われつつある、自然や古い知恵との繋がり、そして「まことの心」の行方を問う、内省的なオリエンタル・ブルースです。
尺八のような笛の音色が、ビルの谷間に沈む夕日と、その中で「便利という名の箱」に眠る現代人の孤独を対比させます。私たちは「山の神様の声」も「川の魂の色」も見えなくなり、**「逸話の裏にある伝説」**を笑うようになった——この歌は、足元の「根っこ」を失ったことへの静かなる警鐘です。
核心となるサビは、古典的な警句**「巧言令色(口先がうまく、顔つきを繕うこと)」**を現代の欺瞞に満ちた社会に当てはめ、「まことの心持つ者はどこにいるのか」と問いかけます。誰もが仮面をつけ、互いを欺く時代への嘆きです。
ギターソロと尺八が響き合うブリッジは、その「まことの心」が遠い物語ではなく、**「僕らの血の中に流れている」**忘れた記憶であることを示唆します。遠野から届くという風の便りは、民俗学的な知恵や自然との共生の精神を取り戻すことへの、かすかな希望を運んできます。