歌詞

凡庸な物語の中で悲劇を気取る醜悪さ

訪れるべくして訪れる連続的な月日

全てを自意識の配下へと引き込む傲慢さ

見えざる手が地下鉄で首を絞めてくる

放たれた言葉に意味など無いのなら

何故こうも一喜一憂してしまうのだろう

享受可能な喜びが引き上がっていけば

当人の希望や意思はいずこへいずこへ

気づけば音が鈍くなっている

やけに静かな寝苦しいだけの夜

朝が嫌に清々しいふりをして

置いてけぼりの肉体をせせら笑う

沸々と湧き上がる怒りはいつも

己からは逃げられぬ事への証左

飲まず食わずの訳でもないのに

腹が減り、腹立つのは何故

青筋だけでは面白みが無い

そこで終わるならその情動は嘘？

他人の言葉で安心したら最後

余計に燻り火傷が広がる

持て余して消火もできずに

この怒りはいずこへいずこへ

腹の中でただ居座っている

この痛みはいずこへいずこへ

頼む　早く俺を助けてくれ　　俺

頼む　早く俺を殴ってくれ　　俺

頼む　早く俺を起こしてくれ　俺

頼む　早く俺を寝かしてくれ　俺

沸き立つ筈の怒りでさえも

幾多の眠りに耐えられなかった

焼け付くような痛みでさえも

喉元通れば忘れてしまった

発熱によって奪われる思考

昇華し失せていく欲動のありか

想像に難くない疲労感を受け止め

少ない容量を圧迫していく

突如不甲斐無さに苛まれている

都合良く青筋を立てないで

不意に訪れる辱めさえも

忘れてしまうのに青筋を立てないで