Let’s find a way out
It’s light as a feather
This continuum
Has no surprise
While your hands are
Building the tower
I’ll stand aside
And turn off the signs
You dance in the crowd
There will never be
A trace behind
When you are by yourself
Where do I go? Gone. So long
The craving for a symbol
In the fiction
Violence and libido
You won’t be here tomorrow
I told you to be there
I told you to be there
Look where I am standing
Look where we all are
You dance in the crowd
Keep dancing in the crowd
There will never be
A trace behind
When I am by myself
Where do I go? gone, so long
- 作詞
Shun Ikegai
- 作曲
yahyel
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- ⚫︎
ID
yahyel
yahyel / ヤイエル 怒涛のシングルカット”ID” by yahyel
東京を中心に活動するyahyelが新作シングル”ID” をリリースする。
2022年も終わりに近づく11月に突如として 4年の沈黙を破り、新たな始動の時を告げたシングル”Highway”から約1ヶ月。
堰を切ったようなペースで噴出するyahyelという名の東京のノイズが止まらない。
冒頭から鳴り響く太いマシンのキックが規則的な骨組みを作り、フェーズが揺蕩うシネマティックなシンセシスと跳ねるようなドラムスの上で、咆哮するファルセットと炸裂するギターがあまりにも肉感的な情緒を加えていく。2015年当初の電子音楽を基礎にしたベッドルームミュージックのようなサウンドを思い浮かべているのなら、あなたは完全に裏切られることになる。yahyelは、かつてのNine Inch Nails、Depeche Modeのような先人たちのように、”バンド”としての生身の肉体性と、”電子音楽”というより個人的で内省的なプロセスの間で、誰のものでもない真新しいアイデンティティを模索しているのだ。
”ID”は言わずもがな《Identification=身分証明》の略であり、社会での相対的な個人の”証明”を表す言葉だ。
--- “There will never be a trace behind. When I’m by myself, where do I go? (後ろにはどんな形跡も残らない。独りの時に、私はどこへ行くの?)”
変革の中、明確なスタンスを示すことが求められる新世界では、バーチャルの重要性が増すと共に、主観ではなく相対的な個人の在り方ばかりが一人歩きする。我々は首元にIDをぶら下げ、孤独な時間に喘いでいる。
久々のリリースとなった、メンバー山田健人監督のMVでは、匿名という枷を外した各メンバーが、”バンド”としての演奏を見せるyahyelの新機軸を感じるものになっている。清水舞手の鬼気迫るコンテンポラリーダンスを挟むようにして、メンバーが演奏に没頭する映像では、同じ赤い部屋、同じ肌色の衣服、同じ楽曲を演奏しながらも、それぞれがあくまで”独り”として回る円盤に乗っている。バンドというオーガニズムをミクロな社会に例えれば、その活動はそれぞれのアイデンティティとアイデンティフィケーションを巡る、終わりなき逡巡の儀式なのかもしれない。