化けの皮のジャケット写真

歌詞

化けの皮

上田真育

宵の風 袖を裂き

月はただ 世を映す

祭囃子 鳴り止まず

誰が鬼かと 影が問う

光る箱に願をかけ

俯くほどに 空は遠く

笑みの面を磨けども

真の声は 風に散る

行き交う影は目も合わさず

赤き灯さえも見落として

指先ばかり踊る街

心はどこへ置いてきた?

狐の囁き 耳を撫で

甘き言葉に 身を委ね

いざや今宵も幕が上がる

化けの皮など 誰も見ぬ

化けの皮 剥がせや剥がせ

宵の宴に 月が笑う

嘘も誠も 舞い踊れ

明日を照らすは 誰の灯火?

化けの皮 剥がせや剥がせ

鬼の名を呼ぶ その前に

鏡の奥を 覗いてみな

そこに立つのは 誰ぞや誰ぞ?

踊れ 踊れ 夜が明けるまで

されど心は 売り渡すな

踊れ 踊れ 風が止むまで

己の火だけは 絶やすなよ

高き御座より声は降る

名もなき命は 土に還る

地図に引かれた赤い線

誰の涙で 染めた色?

旗を掲げて 正義を説き

遠き砦で 杯鉢を干す

刀を持たぬ者ばかり

夜明けを待たずに 消えてゆく

勝ちか負けかと騒ぐ世に

母の祈りは 数に入らず

勇ましき歌の裏側で

小さな靴が 泥に沈む

鴉が鳴けば 風向き変わり

昨日の敵を 友と呼ぶ

いざや今宵も幕は上がる

役者の顔だけ すげ替えて

化けの皮 剥がせや剥がせ

宵の宴に 月が笑う

嘘も誠も 舞い踊れ

明日を照らすは 誰の灯火?

化けの皮 剥がせや剥がせ

正義の面を 掲げても

血に濡れた手は 隠せまい

月は黙って 見ておるぞ

されど種子は 踏まれども

春を忘れず 眩いてゆく

上を向けば 月は遠く

田を渡る風 春を呼ぶ

真を抱く火は 消えはせず

育つ願いが 鐘となる

転べば土を 握ればいい

傷なら風に 晒せばいい

お面を外した その顔で

もう一度だけ 空を見よ

誰かを鬼と呼ぶたびに

己の影は 濃くなった

誰かに明日を任すたび

己の足は 錆びていった

されど まだ遅くはない

夜の向こうは 空いている

一歩 一歩と踏み鳴らせ

名もなき鼓動を 道標に

化けの皮

一枚 二枚

剥がれ落ちれば

残るは何だ?

富か 名か

旗か 冠か

最後に残る

その目は誰だ?

化けの皮 剥がせや剥がせ

宵の宴を 終わらせろ

嘘も誠も 抱きしめて

明日を照らすは 己の灯火

化けの皮 剥がせや剥がせ

鬼を探すは もうやめた

真を育てる この両手で

東の空に 火を放て

化けの皮 剥がせや剥がせ

月は静かに 道を照らす

夜は深くとも 恐れるな

やがて東は 白みゆく

祭囃子 遠ざかり

朝の風が 頬を撫でる

誰が鬼かと 問う影に

我は我なりと 笑ってゆく

  • 作詞者

    上田真育

  • 作曲者

    上田真育

  • プロデューサー

    上田真育

  • マスタリングエンジニア

    上田真育

  • グラフィックデザイン

    上田真育

  • ボーカル

    上田真育

  • ソングライター

    上田真育

  • プログラミング

    上田真育

化けの皮のジャケット写真

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    化けの皮

    上田真育

上田真育のシングル『化けの皮』、各種ストリーミングサービスにて配信開始。

『化けの皮』は、三味線や横笛、和太鼓を思わせる和の響きに、テクノビート、重厚な電子音、エレキギターを融合した和風エレクトロ・ロック作品。

光る画面に目を奪われながら歩く現代の人々、正義を掲げて繰り返される争い、権力者たちが被る仮面を、古風な言葉と鋭い皮肉を交えて描いている。

「誰が鬼なのか」という問いは、やがて他者だけでなく、鏡の中の自分自身へと向けられていく。

暗く妖しい祭りの夜から、東の空が白み始める瞬間まで。社会への静かな怒りと、自らの灯火で明日を照らそうとする意志を刻んだ一曲。

アーティスト情報

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