歌詞

朝雨に鳴るサイレンの音

あなたを見送るだけの無力な私

心にも無い「頑張って、いってらっしゃい」

永遠に響く『行ってきます』

靡く飛行機が空を濁らせます

毎日焦げ臭い風を吸い込んでます

孤独の夜はとても淋しいです

鏡に貴方の姿

夢では貴方の朗(ほが)らかな顔

『さよなら、きっと帰ってくる』と

貴方は笑みのまま、背を向けて

私の手を離しました

たまに貴方を私から引き離した

我が国を嫌ったりします

それでもこの国を守ろうとする

貴方を誇りに思います

煙る空に嘆いても

言葉すら消えていく

大切なこの気持ちを

どうかこの手紙で受け取ってください

こちらでは潮風に纏われます

優しく海の匂いを運んできます

進む意味が、無くなるまで

戸惑うつもりなどないです

忙しく聞こえてくる叫び声

置いた心といつか巡り会えるでしょう

息を殺して進みながら

頭は彷徨うばかり

今では陰鬱に見える夜空

彩ることない笑顔

私が去る前に、手渡した

和菓子は食べられぬまま

いつか貴方と私が平和の日に

会えるように願います

味気ないこの日々を守ろうとする

炎が消えてしまうまで

残りわずかの日々も

記憶すら消えていく

灰になるこの気持ちを

どうかこの手紙で受け取ってください

貴方が背を向けてから

どれくらい、経ったでしょう

あの時の、約束を

今でも貴方は覚えてますか？

煙る空に嘆いても

言葉すら消えていく

大切なこの気持ちを

どうかこの手紙で受け取ってください

届く頃には貴方はもういない

いつかまた会いましょう、川の向こうで