

陽の差さない森に 迷った黒猫。
さっき擦り剥いた足に血が滲む。
保護色。暗い闇に紛れ込み目立たない。
泣きたい私には都合が良い。
そんなとき、辺りに大きな音が響く。
本能が怖がった、微熱。
まるで、ストロボのような光の粒が、夜を身に纏う私ですら照らすの。
聞いたことがある。これは花火といって、真夏、一瞬の花を咲かせるらしい。
視線に気付いた。右斜めうしろ。
多分、男性。歳はまだ若い。
思わず、逃げようと踏み出した足がもつれ、バランスを崩したその先に。
彼の手が「不吉」な私を包み込んだ。それなら、私は受け入れる。
不覚。ぬくもりはとても心地よくて、彼を待っていた、そんな気さえするけど。
そうだ、これはきっと、この景色のせいね。彼の胸の位置。そこから花火が見えたの。
でもね、本当は全部気付いている。彼も、ぬくもりも、花火も幻なの。
私、少しだけ、眠たくなったけど。生まれ変わったら、また花火を見に来たいな。
枯れた花火から、眠る黒猫に、雨が降り注ぐ。
- 作詞者
Sakana
- 作曲者
Sakana
- プロデューサー
Sakana
- レコーディングエンジニア
Yuki
- ミキシングエンジニア
Yuki
- マスタリングエンジニア
Yuki
- ギター
新橋朱里
- ベースギター
Yuki
- ドラム
Yuki
- キーボード
新橋朱里, Yuki
- ボーカル
咲草かなで

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