「冬の烏」 ~高林こうこの世界を歌う~のジャケット写真

「冬の烏」 ~高林こうこの世界を歌う~

トラックリスト

  • Play music
  • Play music
  • Play music
  • Play music
  • Play music

※ 試聴は反映までに時間がかかる場合があります。
※ 著作権管理事業者等が管理する楽曲は試聴できません。

1994年から作詩家高林こうこ氏とのユニット作品を創りはじめ、あっという間に25周年、100曲を超える作品を作り上げた。その中から思い出深い作品を自らがカバーして「冬の烏」~高林こうこの世界を歌うアルバムをリリースした。そしてこのアルバムに素晴らしい舞台空間と照明を与えるかのように、見事な演出を加えたのはこのチームに欠かせない編曲の杉山直樹氏の作るサウンドの世界である。イチオシは、タイトル曲の「冬の烏」と「五条坂」「ぶるうす」


1.冬の烏/「飛ぶなら高く、飛ぶなら遠く、飛ぶなら強く・・・」凍りつくような空を見上げ精一杯高く飛ぼうとしている烏がいた。それは愛 の呪縛を自ら解き放ち明日を見つけようとしているたおやかに強い女性の姿と重なった。冬の烏、これはメロディから紡ぎ出されたストーリーである。
2.途中下車/とにかく、働いた、ひたすら働いた。それが自分なのだと、仕事に明け暮れる日々に何の疑念もなかった。そんな中、珍しくオフの時間がありフラリと小さな旅に出た。ちょっとした人生の途中下車、これが良かったんだよ!僕は完全に活性化したんだからって?まあ、この名曲を聴いてくれ。
3.五条坂/京都五条坂から分かれて茶碗坂の中ほどにある老舗の陶芸店。「うちは此処の一人娘と言う運命の元に生まれて来ました。のれん、伝統を護るのが何より大切、そやけど、うちも女どす・・・。釣り合いが取れへん、あかんと言われても、そのお方が釜ぐれと知っててもこれからずうっと忘れることは出来ません・・・」。釜ぐれ、陶芸の技を磨くため全国の窯元を渡り歩く職人、昨今はそんな職人も数少なくなっている。
4.大阪ララバイ: 天保山にあるお洒落なプチシーサイドホテル・・・白い部屋が二人のラストシーンの場所。「2年も幸せだったから、充分幸せだったからわたしは泣かない・・・」。「そやのに何で?思えばさよならの予感と 背中合わせの幸せだった判っていたの。だからせめて終わりは格好よく、わたしらしくね!」
5.神戸メルヘン/冬の神戸はとにかく寒い!なのに妙に洒落て歩きたくなる海岸辺り。青春真っ只中の恋人同士が居て、「あれっ、このカップルは何?」思わせる人も居る。「肩を寄せ合う人達も総てがハッピーなら良いのにね。あっそこの哀しそうなお二人さん私が振る魔法の杖の中で素敵なメルヘンの主役におなりなさいな。冬花火を貴方達に、恋の美酒もどうぞ貴方達に捧げますから」。
6.散り椿/無理を通させない道がある。それでも、どうしても通るのなら命を懸けて通りましょう。きっと貴男は千年も前から待ちわびていた人ですもの。だってこんなにも愛おしくこんなにも哀しいから。雪の小道を真っ赤に染める椿の亡骸、一夜明けたら私も花の躯になましょう何も悔いることはありません。何も怖がることはありません。貴男と結ばれた今は・・・。
7.ぶるうす/戻ろうとすれば戻れるのに、そうはしない人がいて。と言ってこの寒い暮らしが気に入ってる訳でもない・・・。「ここは、燃え尽き症候群のたまり場かい?」あいつはさ、一流企業のエリートだったんだと噂されたり、何かやばいことがあったのだろうと・・・とちょっと引かれたり・・・、「まあいいじゃないか。みんな仲間の老いぼれ獅子だよ。この夕焼けは暖かいねえ、さあっ、そろそろあいつの昔自慢が始まるよ・・・」。
8.センチメンタルジャニ/失恋が私を追い立てた。彼の思い出に染まったあの街から失恋が私を酒飲みにした。心の傷口はお酒なんぞで洗えないのに失恋が私を強くした。破れかぶれのその後で。でも失恋の中彷徨へばわたしの明日も見えるかもね初めて来たこの町は失恋女の夢止まり。
9.枯葉の中の青い炎/この作品は芥川賞作家の辻原先生の短編小説のタイトルを先生のご了解の得て使わせて頂きました。小説の内容とは全く違うストリーにしたのは、タイトルの持つ不思議な魅力に取り憑かれたからです。只、願いを込め魔法の枯葉を燃やすと確かに祈りは届くもののそれと同様のリスクを背負うことになるとは、小説の中から頂きました。私は、ゆうすけ先生の曲と杉山先生の編曲があってグローバルなこの作品が成り立っていると感謝しています。(作詞家 高林こうこ)
10.ラストタンゴ/哀しくても薔薇になる。燃えるような真紅の薔薇に黒い衣服を纏いタンゴの化身に・・・。足が破れで身体が壊れてそれでも息が絶えるまでわたしは踊るの・・・。貴方と絡み合いメロディに溶けている今だけが貴方を繫ぎとめていられるから。

アーティスト情報

  • 山田ゆうすけ

    作曲家、シンガーソングライター。YouTube「作詩家久仁京介の世界」チャンネルの中の創作プロジェクトで久仁京介氏と作品作りとプロデュースを担当。今回は、自身の作曲ではないが、作品創りの段階からプロデューサとして参画、そして久仁氏の依頼によりシンガーとして歌うことになった。自身の作品はシンガーソングライターとしてうたうことはあるが、こういうプロデューサー自らが歌も担当することになったのは初めて!  アマチュア時代は、オフコース(小田和正のバンド)のコピーとフォークや、ポップスのオリジナル曲と、を中心としたバンド(Push Pull)でキーボード、コーラス担当のバンマスとして活動していた。プロの音楽家としてのきっかけは、日本作曲家協会主催第3回ソングコンテスト(1998年)で美川憲一に作品提供した『HUN!』でグランプリ受賞を機に作曲家としてデビューした。コンテストの審査員であった故三木たかし先生の指導を受け、それまでのポップス一辺倒から歌謡曲作家として目覚めた。その後、歌謡曲、ポップスから懐かしいフォークタッチまで幅広いジャンルで大人のための歌作りに注力、いろいろなアーティストに作品提供中。またシンガーソングライターとしても「娘に贈るLet It Be」(2014)を、セルフカバーアルバム「冬の烏~高林こうこの世界を歌う~」(2019年)、「ひまわり海岸~堀越そのえの世界を歌う~」(2020年)をリリースし活動中。

    アーティストページへ


    山田ゆうすけの他のリリース

Push Pull