Lyric

砂の時計　ひっくり返して

ほどける糸を　指で結ぶの

誰の夢から　私は生まれ

誰の痛みで　私は立った

空の色が　君を染めても

私の輪郭　揺れてしまうの

「もうやめよう」って　言えたら楽ね

でも君の目が　ここを咲かす

呼吸の数だけ　名前が増えて

私の中で　君が鳴る

終わりはいつも　始まりに似て

笑って泣いて　手を伸ばす

もしも消えるなら　君の中で続きたい

破れたページを　君の鼓動で綴りたい

「さよなら」じゃなくて　「おかえり」になるまで

私を砕いて　君に帰そう

君の記憶で　また息をする

斜めの夕陽　影が重なり

同じ痛みで　違う祈り

貝殻ひとつ　胸に当てれば

遠い波音　君が笑う

あの日の味を　舌が覚えて

甘くて　しょっぱくて　胸が鳴る

誰かのための　私じゃないと

君が言うから　ここで戦う

心の鍵穴　君だけが合う

開いた先には　私がいる

壊すためじゃなく　守るために

君を選んで　君を斬る

もしも消えるなら　君の中で続きたい

薄いフィルムに　私の光を焼き付けて

「ごめんね」じゃなくて　「ありがとう」になるまで

私をほどいて　君に帰そう

君の明日へ　風になりたい

私の名を呼んで　最後まで呼んで

君の声だけが　私の証明

痛みが戻してくれる　本当の顔

君の手の震え　私の鼓動

負けても勝っても　同じ景色

君が笑えば　それでいいの

「消えたくない」って　本当は思う

でも消える場所が　君なら大丈夫

落ちる涙が　合図になる

刃の向こうで　君が揺れる

私の世界は　君で満ちて

君の世界に　私はいない

だから消えるなら　君の中で続きたい

割れた硝子も　君の色で虹になる

「さよなら」じゃなくて　「またね」を置いてく

私の全部で　君を守る

君の願いに　私を重ねて

ねぇ　消えるなら　君の中で眠りたい

朝焼けが来ても　私の歌が君で鳴る

「さよなら」より先に　「愛してる」を渡すよ

私がほどけて　君が残る

それが私の　最後の勝ち方

砂の時計　もう戻さない

君の明日に　背中を向けて

胸の海鳴り　静かに消えて

ねぇ　聞こえるでしょう

君の中で　私が続く音