That bloomのジャケット写真

That bloom

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THE bloom — 日常の中に花が咲く

ふとした瞬間に芽吹き、力強く咲き広がるような、
そんな“開花”の感覚を音と言葉で表現したのが、今作『THE bloom』。

全8曲のビートを手がけるのは、SP-404を巧みに操る gomchip beats。
まずは何より、彼のビートを感じてほしい。
一音一音が空気を変え、聴く者の感覚を掴んで離さない。
ただ鳴っているだけじゃない、生きた音だ。
この作品の土台は、間違いなくそこにある。

その上に、本輝墅の言葉が重なる。
テーマは「THE bloom」──咲く、開く、そして自分の足で立ち上がること。
日々の中で出会った景色や気配、そこに流れる空気を、自分の言葉で丁寧に紡いだ。
誰かに合わせるわけでもなく、社会に溶け込むでもなく、
気づけば自然と、自分だけの色で咲いていた――そんな日常の記録。

gomchipの音に導かれるように、
これまで見えなかった景色や、
胸の奥に沈んでいた感情も、自然と表に浮かび上がった。

この作品には、過剰な飾りはない。
だが、ビートもリリックも芯が通っていて、揺るがない強さがある。
今の2人だからこそ生み出せた、まっすぐでリアルな“咲き方”だ。

このCDに込めた言葉たちは、まずは自分自身のために綴ったもの。
でもそれが、誰かの背中を押すきっかけや、明日を迎える力になるなら、
それが何より嬉しい。
そんな想いで、今日も日常を描き続けている。

アリガパオ。
text by HY