歌詞

徒花

赤百合色の　宵を告げる空

染まりゆく　世界を独り見つめ

思い巡らす　この続く路を

力なく　その歩みは止み

ヒナゲシの香る狭間で

命薄らぎ　その身は朽ちゆく

開いた眼も

振るった腕さえも

朧な　気まぐれな夢だと告げる

届かぬ祈りは　実をつけぬ花となり

坐して眠れ

徒花よ

サザンカの花の　篝立ち昇り

染まりゆく　人並みを見る

押し寄せる　ダリアの花よ

抗う事も　赦さず咲きゆく

築いた誇りも

まみえた夢さえも

朧で　気まぐれな現と告げる

望まぬ願いは　リコリスの糧となり

坐して眠れ

緋の華よ

巡りし運命を

捻じ曲げた蠱惑の花は

災いの火種残し

その身はいずれ

取るに足らず

朽ちゆく定め

届いた祈りも

叶えし夢さえも

朧で　気まぐれな夢だと告げる

終えた願いは

徒花として咲いて

何も知らず

坐して眠れ

歪な花よ

熊白デボアの“徒花”を

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