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「トッカータ」は、このパルティータの三分の二を占める長大な曲であるのみならず、難曲でもある。
その原因は、長七度、短七度の二重和音を含む不協和音の扱い方にある。
「平均律クラビア曲集」と対照的に、無伴奏バイオリンのための「パルティータ」や「ソナタ」に近い印象を受ける。
『パルティータ第3番』の「スケルツォ」でも、複雑な和音を使っているが、「冗談」と断っているのに対し、こちらでは、単なる「トッカータ」と称しており、もはや当然といった扱いになっている。
その後、『平均律』に見るように、複雑な和音は、少なくなるので、おそらく、あまり受け入れられなかったのではないかと思われる。