Lyric

痛みを感じて　人は　気付く

大事な体の一部を捧げて

彼は　それほど強く願った

その証拠に　指を一つ　千切ってしまったのだ

折角　千切ったのだから

それは　勲章と認めざるを得ない

彼は　痛みと戦って

その恐れを　心中　打ち負かしてやったのだ

箪笥の隅に仕舞っておく

物が腐ろうが　形は　きっと

崩れてしまわないだろうから

大切に　大切にね

他者は　指切りを眺めて

初めて　彼の存在価値に気付く

心身の痛みと戦った意味は

体を千切った　その意味は

折角　千切ったのだから

それは　勲章と認めざるを得ない

彼は　痛みと戦って

その恐れを　心中　打ち負かしてやったのだ

「なんて事ないよ　指一本なんか」

そう語る訳も知らないけど

僕は　耳を塞ぎたくなったよ

指を切るか　針を飲むか

えげつない事ばかりだね

人情なんて　善悪を含んだ

まるで　天気のようなものだから

彼は　何故そうしたのか

どう語る事もできるけど

本当の理由は　一体

誰も答えられないね

その甲斐があるようにしなきゃだね

無駄になんかしてられないね

針千本は　できるけど

それじゃあ　君も死んじゃうね

死んでばかりじゃ　仕方ないから

彼のために　生きようよ

抗うように　生きようよ

精一杯に　生きようよ