Lyric

おお今はまだ旅の途中か　夜汽車　汽笛鳴らし

いくつもの分岐点を重ね越えて行く

そう　どこまでも行く

星と星　その間を行く　町は息を殺し

今が過去に切り替わるスピードにあわせ

この夜も終わる

ジョバンニが見た夢のよう　思い出だけをつめ込んだ

革のケース握りしめてすべり込んで行く

物語は続いていく　錆びた弦がまだ震えてる

夜空泳ぐ夢の汽車へすべり込んで行く

-最後のコールが鳴り止んだとき

安心と後悔が混じったコップ半分の水を飲み干す

もう雨は止んだのだろうか

水槽のモーター音がひどくうるさく感じられた

大事そうに半分だけ吸った煙草　不器用に切り捨てられた右手の爪

割れたままのiPhone

一匹の金魚が水面近くを漂ってる

酸素が足りないのか　苦しそうに漂ってる

どこに辿り着きたいのだろう　出来ることなら

空気の綺麗なあの場所へ帰りたいよな

ガラスに映るライトは平行線をたどる

荘厳たるビートに対して言葉は性急に流れる　鼓動は高まるばかり

いつか星が綺麗だって君が言ってたのを思い出した

風に流されるように見上げた空にはバナナみたいな月が浮かんでいて

もうすぐ東からは太陽が乳白色を身に纏ってやって来る

それでいい　夜が終わる

もう半分の煙草を吸い終えたらこの町にも別れを告げないとな

遠く懐かしいあの場所には会いたいと思える人たちが住んでいるから

失くしたものは何だったんだろう　手にしたものは何だったんだろう

それでいい　夜が終わる-