Lyric

いつもの帰り道　いつものプレイリスト

シャッフルで流れたのは　君が好きだった曲

「これ、いい曲だね」って　片方のイヤホンを

僕の右耳に差し込んだ　君の指先が懐かしい

左耳から聴こえる君の鼻歌と

右耳から流れてくる知らないメロディ

ちぐはぐな音がなぜか心地よくて

世界に僕ら二人しかいないみたいだった

君が聴いてたメロディは、

今も僕の心を、離さない。

右耳が寂しいんだ、君がいないから。

ワイヤレスが主流の　こんな時代に

コードが絡まるイヤホンを　まだ捨てられずにいる

ほどけないのは　コードじゃなくて未練だって

分かってるけど　見ないフリをしてるんだ

今頃君はもう　最新のイヤホンで

僕の知らない新しい歌を　口ずさんでるんだろうな

僕のプレイリストだけが　あの日のままで

何度も同じ曲を　リピートしてる

君が聴いてたメロディは、

もう悲しい歌にしか、聴こえない。

音量を上げたって、孤独が響くだけ。

もしも今、君が同じ曲をどこかで

聴いていたとしたら　どんな気持ちになるんだろう

僕みたいに、少しは胸が痛みますか？

それとも、もう思い出にさえなってないかな

君にあげた左耳のイヤホン。

僕は今でも、右耳だけで聴いてるよ。

いつか君が、この歌を偶然聴いたなら

思い出してくれますか、二人で一つの音楽を

分け合った、あの日のことを。

まだ、愛してると。