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元のアイデアは2003年制作のガス・ヴァン・サント監督作品"Elephant"が持つ独特の時間感覚に触発されたものです。

オーケストラのピチカート音が持つ美しさと力強さの共存感覚と、偶然発見したこのコード進行とピアノの単音のシンプルなメロディの絡み合いがとても気に入っています。ピチカートサウンドへの憧れはXTCの"Harvest Festival"やAphex Twinの"Girl/boy”を聴いた体験から。それ以前にはEnyaの"Orinoco Flow"に夢中になった記憶があるけれども。

歌詞のアイデアは、まだたくさんの夢を抱いていた幼少期の頃の自分への郷愁と、幼少期の自分が今の自分を見たらどう思うのか?という凄惨な記憶との対峙 ― だからこそ同時に滑稽な出来事でもある ― で想起される感情から生まれたものです。そして、人生最後の瞬間を迎えたときの自分がさらに振り返ることになるだろう過去の自分や、逆に今の自分が未来の自分に抱くことになる想い、といった記憶の連鎖をテーマにしています。

この曲は積み上がった記憶とまだこれから積み上げられていく記憶のせめぎ合い、そんな複雑な感情が入り乱れる空間そのものを音にする試みです。だから、この曲は途中でシューゲイズ、あるいは、ポストロック的なサイケデリックなノイズギターを纏い、一旦はそこから舞い戻りながらもトリップ感を高めるための激しいドラムにせき立てられて、さらにサイケデリック色を強めていきます。

結果的に、私は「これは私にとっての"A Day in the Life"だ」と思えるような曲を作りたかったように思います。サイケデリックで少しプログレッシブロックのようであるのかもしれません。僕はこの曲をとても誇りに思っています。曲の構成には無理矢理な感じがあるのかもしれないけれど、それは僕が表現することにおいて大切にしたい「無邪気さ」の表れでもあります。

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