猫の目のジャケット写真

歌詞

デザート

百華

ここは水ひとつない砂漠

ラクダと歩く商人は

海を渡ろうとしていた 浮き輪も持たずに

突然降り出した雨に

踊り狂った街並みに

犬も猫も鶏も 鳴き声響かせた

何も知らない未来のことなんて

これっぽっちも知りたくないよ

日々の歩幅は変わらずいるよ

歩いてきた ひなたの上

確かに温もりはあったはずで

蒸発した涙はもう

誰にも見られることはないから

空気の中に溶け込んで

消えない 消えない 消えやしないよ

もうどこにも行かないよ

砂漠は海に飲み込まれて

冷たさに怯えるラクダは

背中に積み込んだ荷物を置き去りにしてしまう

街並みは相も変わらずに 毎朝毎晩夢の中

犬も猫も鶏も 高いエサを食べて眠る

思い出せない昔のことなんて

これっぽっちも解らないよ

ただこの海にひとり 染まらずいるよ

歩いていく ひかげの中

いつしか冷たく変わってしまって

凍りついた涙はもう

誰にも見られることはないから

海底の泡に溶け込んで

消える 消える 消えてしまうよ

もう無くなってしまうよ

砂の混じった海水は

目も開けられないほど濁っていた

泳ぎ方を知らないラクダ

ただバタバタして藻掻いていた

歩いていた 砂漠の上

気付けば温もりは冷たくなって

目を覚ましてあの日のように

綺麗な鳴き声を響かせてくれよ

手にしたものは雨と水

流れ 流れ 流れてゆくよ

こんなはずじゃないのなら元通り

歩いてきた ひなたの上

確かに温もりはあったはずで

蒸発した涙はもう

誰にも見られることは無いけど

どこまでも飛び交うものよ

消えない 消えない 消えやしないよ

もうどこにも行かないよ

  • 作詞

    百華

  • 作曲

    百華

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