途方に暮れた孤独な夜
君を抱いて歩いた河岸っ縁
暗い長屋の奥
むずかる声がまだ聞こえる
酒を飲んでも
そばを売っても
癒やされることなんてない
君がいなくなったから
君の泣き声
笑った声
涙
着物を汚したこと
ぐずったこと
ぬくもりのこと
そばにいてくれれば
何でもよかった
まさかいなくなろうとは
君は枯れた心に風を入れた
慈愛という雨だった
壊れかけた心のかけらを
一緒に拾って歩いたみたい
僕は弱い人間で
過去にとらわれて
下ばかり見ていた
強い自分は偽りだった
僕は誰も助けてなかった
自分すら救えてなかった
人生に拗ねていただけで
自分に向き合わず
寄り道ばかり
出会いは突然で
止める手立てはない
人生を吹き飛ばす嵐みたい
君は
あまりにむちゃくちゃで
曇天模様も
いまでは馬鹿らしい
灯り一つないと思った道の上
暗くしていたのは 自分の手だった
君は僕の手を払いのけた
嵐の中でも
虹は見つかる
足元は
花で一杯
水を与えなかったのは自分
君は待ちわびた雨だった
痛みが力に変わろうとする
さあ歩けと君が言う
心の灯りを強くして
風が逆でも帆を張ろう
人生は苦心惨憺するものだ
いつかは風を受けるときがくる
絶望の淵なんてないからだ
思い通りにならないことばかり
そんな人生を
いまは愛したい
君が太陽みたいに
道を照らしてくれる
時間は戻せないが
新たな一歩が
自分を変える
砕けた心も
輝くしかない
君は希望のかたまりだから
未来への扉を開いて去った
昨日の影を越えて行くには
大きな一歩が必要だ
ひとりぼっちの闘いは
もうお開きにしよう
つまずき 転び
前を向こう
希望はきっと前方にしかない
ふと空を見上げれば
いつだって君がいる
記憶の魔の手を逃れるために
前に進もう
新たな出会いと
嵐のために
こんどは
この子を
抱いていくつもり
- 作詞
Harugoro Shichimi
- 作曲
Harugoro Shichimi
- プロデューサー
Harugoro Shichimi
- ボーカル
達郎
- ソングライター
Harugoro Shichimi
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人情裏長屋
達郎
山本周五郎の名作「人情裏長屋」そのAudioBookの主題歌として制作されました。
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https://youtu.be/qjmFbiqXIA0