

白い霧をまとった街は
昨日と同じ顔で笑う
歩道に落ちた誰かの影が
風もないのに揺れている
バス停のガラス越しに
知らない言葉が映りこむ
「戻りたいか?」と問われても
帰る場所がもう不明だ
触れてしまえば輪郭が変わる
確かなものほど溶けていく
架空の空に 名前を呼ばれた
聞いたこともない声なのに懐かしい
手を伸ばしても 掴めない今が
目の前で静かに書き換わる
どれが本当? どれが嘘?
境界線だけが呼吸している
ビルの隙間をすり抜けた音が
脈のように街を叩く
信号の色が入れ替わって
行き先だけが増えていく
誰かが落とした古い地図は
線と線がねじれたまま
辿ってみればみるほど
消えていく正しい順路
動かぬ針を合図にして
知らない未来が開きだす
架空の空が 優しく笑うたび
心の奥で鼓動がズレていく
追いかけても 追いつけない答えが
波のように形を変える
触れない真実、滲む視界
境界線だけ 呼吸している
誰の声でもない囁きが
背中をそっと押してくる
「選べ」と言われたページには
まだ何も書かれていない
架空の空へ ひとつ踏み出せば
沈んでいた色がよみがえる
昨日でも 今日でもない世界で
初めて自分と目が合った
曖昧なままでも 進めるなら
境界線の先へ歩き出す
靴音だけが 確かな証
虚構の街に 朝が降りていく
- 作詞者
DJ MAMIN
- 作曲者
DJ MAMIN
- プロデューサー
DJ MAMIN
- ミキシングエンジニア
DJ MAMIN
- マスタリングエンジニア
DJ MAMIN
- グラフィックデザイン
DJ MAMIN
- プログラミング
DJ MAMIN

DJ MAMIN の“架空”を
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架空
DJ MAMIN
白い霧に包まれた街、ねじれた地図、知らない声。
「架空」は、目の前の世界がじわりと書き換わっていく感覚を描いたミステリアスなダークポップです。
信号の色が入れ替わり、古い地図の順路が消えるたびに、自分が立っている場所すら曖昧になっていく。
でもその曖昧さの中で、初めて本当の自分と向き合える瞬間がある。どれが真実で、どれが嘘なのか。
境界線だけが静かに呼吸を続ける世界で「一歩踏み出す」という小さな決意を描いた曲です。
アーティスト情報
DJ MAMIN
はじめまして、DJ MAMINです。 可愛い×毒っけのあるボカロ風から、ミステリアス、シネマティック、ダークポップ、J-POP、K-POPまで、さまざまな曲をマルチに制作。物語のようなストーリー性のある曲を多く作成しています。物語の展開が気になるような歌詞とクライマックスへ向けて加速する緊張と余韻を残す構成で、音楽の世界に入り込める、聴くたび新しい気持ちになる、何度もリピートしたくなるような心惹かれる楽曲提供をめざしています。聴く音楽を通して、多くの人の心へ響く音楽が届きますように。
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