

先生
私まだここにいるよね
出席番号だけ
間違ってない
出席番号だけ正しい
名前だけが遅れてくる
冬の日差しが黒板を滑って
私を飛ばしていく
出席番号だけ正しい
テストの丸がよそよそしい
埃の中で揺れている
誰の席だったっけ
窓ぎわの暖房が鳴る
ノートの隅に消しカスの雪
教科書の中の線が
誰かのものみたいに見える
褒められた後ほど
筆箱を閉じたくなる
答えを言えた後なのに
後から不安が追いかける
本当に私だったっけ
教室だけが知っている
出席番号だけ正しい
成績表が眩しすぎる
誰かのものを預かってるみたい
カバンが少し重い
出席番号だけ正しい
記憶だけが遅れてくる
窓の外には冬雲
なぜか私だけ薄い
キーンコーン
...カーンコーン
帰りのホームルーム
誰かの鉛筆が転がる
当たり前みたいな顔で
みんなが自分を持っている
私だけレンタル中
みたいな気がする
昨日の私
今日の私
写真の私
どれも似ている
どれも本物みたいで
どれも少し違う
先生が呼んだ名前に
一秒遅れて振り向く
出席番号だけ正しい
それだけはっきり残ってる
埃の光る教室で
冬だけが時間を削る
出席番号だけ正しい
名前はまだ届かない
チャイムの後も席を立てず
私を確認している
出席番号
黒板
消しカス
冬雲
先生
私まだここにいるよね
- 作詞者
MASAQUI
- 作曲者
MASAQUI
- プロデューサー
MASAQUI
- プログラミング
MASAQUI

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出席番号だけ正しい
MASAQUI
「出席番号だけ正しい」は、冬の埃っぽい教室を舞台に、インポスター症候群を直接語るのではなく、出席番号や黒板や消しカスといった学校の日常風景を通して描いた楽曲です。
周囲から認められているはずなのに、自分だけがその評価に追いついていないように感じる感覚。名前より先に出席番号だけが存在しているような奇妙な違和感を、ローファイな質感と壊れかけた記憶のようなサウンドで表現しました。
夢と現実の境界が曖昧になった教室に取り残された誰かの観測記録です。



