サマー・リユースのジャケット写真

歌詞

文学少女の初恋

唐紅

朝起きて、寝癖を整える時間は面白い。まだ咲いていない朝顔を眺めているようで。

制服を着ては、懐に素敵な睫毛を忍ばせる。内気な私のほんの僅かな照れ隠し。

駅前の喫茶店、陽だまりの往来、馴染みのワルツ。文字の渦、始発は疾うに過ぎたはず。

踏切を越えた先、潮騒ばかりが心に響く。どうしようもないまま往ぬ夏のときめき……。

貴方に惹かれたことが、これから戯曲へと変わる。夢が醒めてもまた逢いに来て。

心ここにあらずと刃ぶことが夢を遠ざけるなら、すぐにだって愛を叫ぶのに。

昔読んだ詩によれば、前髪を上げれば大人になれるの。だけどそんなに簡単な話じゃないかもね。

林檎みたいに赤らむ頬、髪を梳く手が映る眼鏡。栞を挟んだ昨日の続きを見よう。

レコードを止めて、二人で踊りましょう。下らない日々でもそれだけで色めくから。

今だけは音も無しに。

檸檬の香りはきっと、爆破した書肆か接吻によるもの。

私の初めては象牙色。

いつか君が散らしたソーダが髪を濡らして、泣き笑う瞳にきらりと見えた。

パステルの青空に浮かんだ入道雲が。それだけが世界だった。

貴方に惹かれたことが、いつしか華やかに艶めく。振り返ればそこで終わるだけ。

昔の早朝と、今年の夜空が重なって見える頃、私は恋を知るのでしょう。

  • 作詞者

    唐紅

  • 作曲者

    唐紅

  • プロデューサー

    唐紅

  • プログラミング

    唐紅

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