咳をして一人
形のない胸のしこり
世界はよりどりみどり
と聞いていたんだが
声を枯らす
歌うたいの歌が
部屋に響くまるで独り言のようでだ
独り浮かべる絵空事
に沈み沈む
まるでひとり後藤のようだ
随分時間が経ったなあ
あの頃の予定で22の俺は
家をもう持って安寧に過ごせるはずだった
仕事を終えて家についた俺は
こぼした不平不満
また小声でくっせえ夢歌う
最近出てきた若手のラッパー
みんなが俺より年下だった
年など関係ないと老いぼれは言えない
死ぬほど誰かのせいにしたい
たんたーんたらーん
たんたんたーんたったったらーん
声を枯らす
歌うたいの歌が
部屋に響くまるで独り言のようでだ
独り浮かべる絵空事
に沈み沈む
まるでひとり後藤のようだ
自宅で一人アルペジオに
乗せてる歌詞に書くべき思い
聞かれぬ歌うたいの歌は
美談にされてくサクセスストーリー
まるで独りが恥ずべき行為のように
言われるが数で競い
かすで不良品の量産型には勝つぜ陣城に
さっきの歌は没
ゴミ箱の中で俺同様ぼっち
自分で決めれるはずの環境
それでも腐れば修復不可能
荒めば善しも悪しと捉え
称賛は皮肉に聞こえ
瞳は光を失ってく
バカがつける薬
バカが食う薬
同じだったらってクスリ
声を枯らす
歌うたいの歌が
部屋に響くまるで独り言のようでだ
独り浮かべる絵空事
に沈み沈む
まるでひとり後藤のようだ
- Lyricist
taise
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