歌詞

『さあ、皆さん御注目。

七十億余の思考の粒が

縦横無尽に 交錯する部屋の

住人達にございます。』

ふと、そんな声が聴こえて

思わず 蒼天を仰いだ

屋根から覗き込んでたのは

半笑いの主催者でした

ハッと、その時気付いた

誰も彼も背中に 糸付た

頽廃的 人形劇 さながら

日常を歩いてるって

「生殺与奪」 身の毛もよだつようなスローガン

プログラムに近しいような

黒い種が 心臓に根差していて

運命に縋って生きている私はきっと

まだ あんたを殺せない

安寧が茶化した 誰かの瞬きはずっと

報われないままで

うねる、歪む、アルカイックスマイル

『無神論者は見逃すまい！』と

ムキになった 件の右手が 民を襲えば

涅槃を気取った ウロボロスを

口に放り込んで 君は笑う

『狂騒の正体を

あなたは知りたくないの？』って

天に向かって吐いた唾が

あんたの眉間を貫いて

飛び散った脳髄に “悪意”の正体を見たりする

崩れ落ちる天井を見て 段々と瞼が重くなり

迫り来る亡骸を眺めては

両の手を合わせたりするのだ

有象無象 有漏無漏

うろうろする 鼓動が止まる頃

徐ろに囓る 知恵の実と

何の因果か、これが因縁か。