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1990年代のUKロック(オアシスやブラーなど)が持っていたメロドラマティックな高揚感と、フットボール・スタジアムの泥臭い労働者階級のチャントを融合させた、BPM128(Dメジャー)の圧倒的なブリットポップ・スタジアムロック・ハイブリッドです。楽曲は、地下鉄の環境音(フィールドレコーディング)と遠くの群衆の歓声をバックに、ジャングリーなアコースティックギターのラフなストロークで幕を開けます。駅の巨大なホールで録音されたかのような深い残響(ウェット・ステーションホール・リバーブ)を伴ったドラムエンジンと、うねるようなメロディックで自信に満ちたエレキベースの「スワッガー(不遜な足取り)」が、楽曲を力強く牽引します。
ボーカルは、洗練されたピッチ補正(オートチューン)を完全に拒絶した、酒場の熱気を感じさせる生々しい男性のパブ・シャウト。サビに突入すると、意図的にわずかに音程をずらした(デチューンされた)巨大なマルチトラックの群衆コーラスが大爆発し、誰もが泥酔しながら大声で歌える母音(AY, OH, EY)を中心としたメロディが、圧倒的な一体感と多幸感をもたらします。「音程は外れているけれど、それが僕らの真実だ」と歌うリアルな都市の夜のリアル。2:10のブリッジでは、エレキギターやドラムが突如としてすべて引き算され、アコースティックギターと群衆のハミング(大合唱)だけで感情の熱量を最大まで高めたのち、フルバンドが力強く再突入するカタルシスは圧巻です。安易なデジタルフェードアウトを排し、最後は駅のホームの喧騒と遠い笑い声の残響だけが静かに静寂へと溶けていく、孤高のインディー・アンセムです。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。