歌詞

僕はヒーロー一人きり

今日も街の平和を守ってる

自慢じゃないけどこの街に

とっては紛れもなく救世主

今日もヒーロー昼下がり

怪獣を迎撃する準備を

ビルの屋上ヒーロー一人きり

今日も街の平和のためって

そんなときに

フェンスの向こうで

うつろに空を眺める少女

ヒーローの性か口をついた

「何してるの？」

やぁ、ヒーロー

こんなとこで遇うなんて皮肉なもんだな

見ての通り私は只の自殺志願者さ

まあきっと

この街一つ救ってご満悦なさ

救世主如きになんて理解できないだろうけど

なんて言って

傷ついたヒーロー昼下がり

初めて言われたそんな文句に

半泣きのヒーロー切り返し

「どうしてそんなこと言うのさ」

毎日攻めてくる怪獣を

街には傷一つつけずに

人一人怪我させることもなく

撃退してきたってのにそんな僕に

ってとこまで言ったとこで

話を遮る少女

私だってヒーローになりたかった

それがこの有様さ！

なぁヒーロー

巨悪の一つや二つ払えるからと

人々は幸せで満ちているって　思ってたんだろ

まあきっと

救ったことしかないよなお前になんかさ

救うことすらできなかった奴なんざ知る由もないよな

なあヒーロー

そうきっとお前はさ

誰かを救えるその力に

救わなきゃいけないその立場に

縋っていたんだ

まあいいよ

せいぜい安い授業料だ

とそういうと名も知らぬ少女は

別れの句一つすら告げずに

このビルを蹴って空に身を投げたんだ

僕はヒーロー一人きり

今日も街の平和を守らなきゃ

本日の怪獣予想時刻

までほんとに時間などないのに

でもどうしたヒーローひとしきり

どうするももうわかってるんだろ

なぁ

なぁ、ヒーローこんなとこで逢うなんて奇遇なもんだな

見ての通り私は只の救世主ごっこさ

もういいよ

救えない奴はきっと救えないから

救世主ほどにもなって理解できないのか　わかってよ

返す

僕はヒーロー一人きり

いつも街の平和を守ってた

でも僕はいつも一人きり

救われたことなんてなかった

でも僕のヒーロー見つけたよ

フェンスの向こうで泣いてたよ

ねえ僕も君も一人きり

それならばどうか二人きりでいよう

なんて

突如現れた怪獣が

街を蹂躙する最中で

反転して消えゆく景色で

たった二人で夢の彼方へ

なんて