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<Producer’s Note>
僕がMS2Bに初めて出会ったのは、2021年のことでした。その翌年に"introducing MS2B vol.1"のレコーディングをしました。そのライナーノートに、第二、第三のアルバムを出したいと書いていますが、二枚目がこのグループ最後のCDとなりました。初めてライブを聴いてから四年、最初のレコーディングから三年が経ちました。たった三、四年です。それでも、彼らの音が変わったことに驚きます。ベースとトランペットのメンバー交代がありましたが、単にそういう理由ではないと思います。彼らのサウンドは初期の頃に比べ、よりまろやかになり、滑らかになりました。アンサンブルというのは、不思議なものです。微妙なタイミング、微妙な強弱がリアルに反映します。機械的に、タイミングを計ったり調節したりしても、心地よいアンサンブルを作り出すことはできません。 そして、楽器の数が多くなればなるほど、程よいアンサンブルを作り出すのは難しくなるはずです。MS2Bは四管を擁するセプテットです。当然、まとまりのあるサウンドづくりは難しくなります。 今回の演奏を聴くと、アンサンブルの美しさが際立っています。たった三、四年で、バンドの音は成熟するものなのだと感じ入りました。若いエネルギーのなせる技なのかもしれません。
この先、どうなっていくのだろうと、つい期待してしまいます。しかし、MS2Bは、このアルバムを最後に解散ということになりました。残念な思いもありますが、これもジャズバンドの宿命で、メンバーたちは今後もそれぞれに活躍してくれるはずです。初代トランペッターの佐瀬悠輔は、今や大人気で活躍しています。MS2Bを卒業する他のメンバーたちも、間違いなく活躍してくれるでしょう。
まずは、このライブアルバムで、彼らが残した軌跡のようなアンサンブルをお楽しみください。
2024.10 今野敏
KAZUHIDE MOTOOKA is one of the Japanese great jazz pianist. He is also professor of Japanese music university. He decide to make JAZZ Unit with his young & good his students.
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