歌詞

あの子の立髪攫った

春のつむじ

うなじに描いていた祈りの綴り

浮かぶ停泊船から聴こえる歌

明日と希望を切り離す

噛み切る小指の爪を枕に

忍ばせて産まれ故郷を見る

「この国の水は飲めるんだね」と

色の薄い目をした子が笑う

ただ僕たちは

ただ君たちと

ただ僕たちで

良くなればいい

オレガノの実が実るその丘で

吹く風　尽く糧　春を過ごし

9つの頃の僕と待ちぶせる

何にも勝てない夏の記憶

竜巻と共にやってきた

華奢な娘の華麗な宙返り

固く閉ざしてた蛤口開き

「もう寒ないかええかいな」

ただ僕たちは

ただ君たちと

ただ僕たちで

良くなればいい

はめ殺しの窓

光鈍く映し

美し暮らしひた隠し

手を擦り願う思いの強さで

りんごも剥けない指の先

ただ僕たちは

ただ君たちと

ただ僕たちで

良くなればいい

ただ僕たちは

ただ君たちと

ただ僕たちで

良くなればいい