defuse the bomb

6月27日、18時48分、東京。
警視庁警備部機動隊の爆発物処理班、通称E.O.D（Explosive Ordnance Division）に所属する24歳の若手女性刑事は、本部からの指示を受け、指定された現場へと向かっていた。

防衛省が我が国の防衛力強化を目的に設置した複数の弾薬庫から、ダイナマイト40,000ポンド（約18トン）が強奪され、犯人は現在逃走中との連絡が無線から繰り返し聞こえてくる。

ダイナマイト40,000ポンド（約18トン）・・・これは、アメリカ空軍が2017年4月にアフガニスタンで使用した大型爆弾「Mother of All Bombs（正式名称：Massive Ordnance Air Blast (MOAB) bomb）」を遥かに上回る破壊力を持つ。

大規模な組織が絡んだ爆弾テロ・・・そんな混乱の中、警視庁のビデオカンファレンスに発信者不明のコールが割り込んでくる。「都心ビルに爆弾を設置した。今から約8時間後の午前4時に爆発する。死にたくなければ逃げるのね。フフフッ」... プツゥ。大量のダイナマイトに仕掛けられた時限式のタイマーには「07:53」という数字が映し出されていた。

聞き覚えのある女性の声・・・2年前に連続爆破テロ事件で世界を震撼させた国際指名手配中のテロリスト、通称ツァリーツァ・ボーム（爆弾の女王）という爆弾魔だ！！

当時のこの事件で、国際刑事警察機構（ICPO：International Criminal Police Organization）で活躍していた学生時代の先輩の命が奪われ、この若き女性刑事は爆発物処理班（E.O.D）を志願するようになったのだ。

あの時と同じ爆弾魔が新たな命を奪うため、今度はこの日本で再び爆破テロを起こす予定なのだ。

タイムリミットは約8時間... "絶対に爆弾を解除する"という想いを胸に抱く若き女性刑事と、"絶対に爆弾を解除させない"という残忍な狂気を持つ史上最悪な爆弾魔との命を懸けた戦いが今始まろうとしている。。。