

裸のままくちびるを奪って
それを合図に扉がひらいて
おまえは先に部屋を抜けて
熱だけ置いて行ってしまった
床にちらばる服を探して
しゃがんだ背中に足音が増える
知らない顔が食卓を囲んで
おれだけ最初からいないみたいだ
皿のぶつかる音ばかり響いて
聞きたいことは何ひとつ届かない
名を呼ぶたびに喉が乾いて
口の中だけ冷えていく
答えのない家に置き去りのまま
触れたはずの夜だけ皮ふに張りつく
だれもおれなんか見えてないみたいに
食べて笑って今日を続けて
答えのない家で服も着れないまま
おれだけ場違いなぬるい傷みたいに
おまえの目さえこっちを避けたまま
なにもなかった顔で息をしてる
三つ並んだ顔を見くらべて
ここは何人まだ増えるつもり
消えたはずのやつまで混ざって
この家だけ形がおかしいまま
子どもはどこほかのやつらはどこ
暮らしの外側どこまで隠してる
聞いた言葉は宙づりのまま
返事の代わりに箸の音が響く
おまえはなにも言わないまま
おれの不安だけ机に残して
飲みこんだ声が胸に刺さって
朝までゆっくり腐っていく
答えのない家に閉じこめられて
知りたいことほど灯りに届かなくなる
だれかの普通だけきれいに並んで
おれだけそこからはみだしていく
答えのない家で忘れられたまま
さっきまでの熱さえ嘘に見えてくる
帰れと言うならまだましなのに
無視だけがいちばん深く刺さってくる
気づけばもう自分の部屋にいて
やっと終わると思うはずなのに
チャイムの音とふたつの窓から
別の気配がするりと入ってくる
この前届いた甘い箱のなか
見ればおまえに得か損かわかる
あの女はそう言って煙を吐いて
おれの部屋だけゆっくり汚していく
答えのないままでここまで逃げても
あけてしまえばもう戻れない気がして
やさしい顔をしたまませんを踏みこえて
そういうやつばかり近くに立ってる
答えのない夜に裸で震えて
やられるのは体か心かもわからない
窓の向こうまでもう鍵はきかなく
おれだけ息を殺し朝を待っている
裸じゃなくても守れないものがある
服を着たくらいで間にあわない夜
お前の部屋ももう
おなじ悪い夢のつづきみたいに
だれも答えをよこさないまま
白い朝だけが遠くににじんでいく
- 作詞者
Blue Letter
- 作曲者
Blue Letter
- プロデューサー
Blue Letter
- ボーカル
Blue Letter

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Suffocating Dinner
Blue Letter
親密さの直後に空気が反転し、説明のないまま悪夢へ沈んでいく一曲です。
触れたはずのぬくもりがすぐに異物へ変わり、食卓のざわめきや無言の視線の中で、自分だけが世界から切り離されていく感覚を描いています。甘さをまといながらも息苦しさがじわじわ広がる、ダークなバブルガムポップとアーバンノワールの気配を重ねた世界観が特徴です。恋愛の余熱、無視される痛み、現実と夢の境目が崩れていく不安を、静かな中毒性とともに閉じ込めた作品です。
アーティスト情報
Blue Letter
Blue Letterは、届かなかった想いを音楽と映像に変えるプロジェクトです。 言えなかった言葉、終わったはずの感情、まだ胸に残っている記憶。 それらをオリジナル楽曲とCinematic MVとして、一つの世界観の中に描いています。 Created by C’est La Vie. AI visual directionを取り入れながら、音・映像・物語をつなぎ、Blue Letterの作品世界を制作しています。
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Blue Letter Records



