歌詞

Lalalalalala

夕暮れに縫い直した　古いワンピースのほころび

小さくなった袖が　まだ君の香りを憶えてる

捨てられずに残ったものに　名前をつけたくなるんだ

「足りなさ」って「不完全」じゃなくて　たぶん「祈り」に近い気がする

完璧なものは少し怖い　壊れないものは冷たい

温もりは　脆さと一緒にあるって

君が笑って教えてくれた

綻びて咲かせて　皺を抱きしめて

欠けてなお　美しいと言えるように

滲んだ景色の中に　大事な色がある

見えなくなるほど　深くなっていく

言えなかった「ごめんね」も　届かなかった「ありがとう」も

不器用なまま胸の奥にしまって

それでも今日、風が少し優しくて

朽ちたことをもう“悲しみ”だけじゃないことに気づいた

季節に置いてかれるたび

僕は少しずつ　形を変えていった

君と過ごした日々が　ひとつずつ角を落として

柔らかい思い出になっていく

寂びてゆく背中も　やがて誰かの灯になる

傷を隠さずに　それでも愛されたくて

ふたりで歩いた時間の跡が

今日も　この足音を確かにしてくれる

完璧だったなら　僕たちはここまで来られたかな

傷があったから　寄り添えた夜もあった

何もなかったわけじゃない　でも

すべてがあって今、こうして　まだ歩けてる

侘びてゆく　錆びてゆく

それは　朽ちることじゃない

心の底に沈んだ光が　やがて君を照らす

そう信じられる今が　やっと愛おしい