

白いカンバスに
白い絵の具をのせても
絵は描けない
どちらがより白いのか
確かめ合って 惨めになるだけ
ふたり 似ていたから 惹かれたのに
寄り添うたび 君の瞳が 眩しかった
汚れをしらないタブララサ
はじめて汚した瞬間の
ほろ苦い罪と心の逸り
汚すくらいなら 汚されたかった
傷は 筆の跡よりもなめらかで
押さえたら ぴたり 閉じた
── そう、閉じたの。
秋色に染まる紅葉に
桜の潔さはない
でも あきらめに似た
清々しさがある
わたしはどちらも選べなかった
染まることも 散ることも
しがみつく最後の葉は
くすんだ色をしていた
あなたと同じ色を望んでも
あなたには染まれないね
曇り合う白 淀み合う意味
愛しながら汚し合えばいい
分かり合えなくていい
二色でいいの
ふたりでいよう
白いカンバスに
白い絵の具は
たしかに描きづらい
分かち合えない二色で
虹でも描こう
- 作詞者
瀬乃一郎
- 作曲者
瀬乃一郎
- プロデューサー
瀬乃一郎
- ボーカル
花隈千冬

瀬乃一郎 の“曇り合う白 (feat. 花隈千冬)”を
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