

つきのよすが ゆめのほとり
まれびと来たりて 鈴を鳴らす
ねずのまつりは 百のとき越え
いにしえの 婚の唄
朝影さして 野辺に佇む
我が娘 いまぞ とつぎ路を行く
強き婿を 授からましと
風の八百万に 願をかけん
日の神仰ぎて そを問ふも
われは雲に 遮らるるもの
雲は言の葉 「風こそ強し」
風はささめく 「壁には敵わぬ」
こえよ こえよ こえよを連ねよ
神々しき 婚の儀なれば
まよひの夜を 火垂らし照らせ
ゆめの奥処に 導かれし
壁に問えば 鼠こそ穴を穿つ
しるしの如く 円る縁
最と強きは 最と近きもの
ともに穴を住みし あの若鼠
なれと共に 露と消ゆとも
掌には 灯一つ
我が婚ぎ路を 照らすに足るを
なにを争ふ 強さならむや
こえよ こえよ こえよを結べよ
神も妖も 耳を澄ませ
すべては巡り 鼠に還る
よろずの世にて 祝ぎの夜
鈴の音 ことこと
娘 月の影 ふらふら
婚ぎの灯よ 千夜にまでも
- 作詞者
HARU×澪
- 作曲者
SUNO
- プロデューサー
HARU×澪
- リミキサー
SUNO

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鼠祝ギ夜行譚 (Original)
Echo Scroll
「ねずみの嫁入り」は、日本各地に伝わる民話で、小さな鼠の娘の嫁入りをめぐる物語です。
娘の婿選びにあたって、父鼠は「この世で一番強い相手に嫁がせたい」と願い、まずは太陽に頼みます。しかし太陽は「雲には敵わない」と言い、雲は「風には勝てない」と言い、風は「壁には敵わない」と答えます。最後に壁に尋ねると、壁は「鼠こそが私に穴を開ける」と答えました。
結局、一番強いのは鼠であり、娘は同じ鼠の若者に嫁ぐことになります。
この話は「本当の強さとは何か」を教えてくれる物語です。
遠く大きな力ではなく、近くにいる小さな存在こそが大切であり、巡り巡って自分たちの手の中に幸せがあることを伝えています。