Lyric

バイト先に来たのは あなた

戸惑わないわけないじゃない

未練があったのかなんて

ばかな期待が顔を出す

「終わるまで待ってる」

無邪気な笑顔がまぶしい

なんの意味があるの

ただ時間が過ぎるのを願った

「元気？」

着替えた私に言う

高台のガレージで

とりとめのない話が続く

「お茶でも飲んでいく？」

滑り出た言葉に

あなたは少し悩むふり

「ちょっとだけ」って笑う

本題が見えないまま

真意はどこにあるの

知りたいわけじゃないのに

理由があるはずなのに

「そろそろ帰る」

立ち上がったあなた

上ずった私の声

「例の彼女は？」

「元気だよ。仲良くやってる」

鳥肌が全身に立つ

鼓動が波打つのを感じる

また木っ端みじんな私

「なんで私に会いに来たの？」

絞り出すように聞いた

「会いたかったから」

眉が少し動いた

「そういう星のもとに生まれたから」

あなたは笑って言った

未練はことごとく消えてゆく 私はただ笑う