

薄い朝に 指を浸せば
硝子みたいな 水の匂い
閉め忘れた 夜の輪郭
カーテン越しに まだやわい
さよならさえ 言わないままで
机の木目に 光が棲む
失くしたものを 数えるよりも
欠けた静けさを 撫でている
ヒビの入った 日々の上
靴音だけが 先に行く
綺麗なままで いられぬなら
せめて濁りを 抱いていたい
ヒビの入った 日々の底
ほどけるように 息をする
明日と呼ぶには 淡すぎる
この白昼を 飲みほせず
遠い電車の 金属の熱
名前のないまま 過ぎる雲
誰の言葉も 正しいようで
どれも心に 触れもせず
乾いた花の 影を踏んで
季節の継ぎ目を 見失う
直したいなど 思わぬ夜に
壊れていないと 言い切れない
ヒビの入った 日々の縁
ぬるい光が 滲んでる
痛みと呼ぶには やさしくて
幸福にしては 遅すぎた
ヒビの入った 日々だから
見えるものだけ 増えてゆく
君のいない 窓辺にも
風のかたちは 残るから
割れた器に 溜まるものを
月と呼ぶには 近すぎて
涙と呼ぶには 透きとおる
そんな夜更けが 口をつぐむ
ヒビの入った 日々の中
今日も私は 影を着る
変わってしまえば 消えそうで
変わらぬままでも 欠けてゆく
ヒビの入った 日々だけが
たしかにここに 触れている
終わりのような 薄明かり
それでも少し 綺麗だった
- Lyricist
naiyo
- Composer
naiyo
- Producer
naiyo
- Vocals
naiyo

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naiyo
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