南からの風を纏って
蠢く退廃を纏って
ヒトらしさからの解放を祝ってくれ
溶けてゆくのを感じて
むせ返るような
熟れた果実の匂い
熱に浮かされ歩く港町
遠のいてゆく船に
君の面影を見た
揺れる影が地面に私を縛りつける
からだが腐敗してゆくような錯覚
それは待ち望んでいた
救いではないのか…
南からの風を纏って
蠢く退廃を纏って
ヒトらしさからの解放を祝ってくれ
溶けてゆくのを感じて
南からの風を纏って
煌めく感情装って
ヒトらしさからの逃亡を赦してくれ
溶けてゆくのを感じて
薄暗い宿
部屋から眺める景色
剥き出しのコンクリート
濡れている
昼の暑さを
引き摺った風が
思わせぶりな態度で月を撫でてゆく
偽物が好き、本物よりも
それは待ち望んでいた
救いではないのか…
南からの風を纏って
蠢く退廃を纏って
ヒトらしさからの解放を祝ってくれ
溶けてゆくのを感じて
南からの風を纏って
煌めく感情装って
ヒトらしさからの逃亡を赦してくれ
溶けてゆくのを感じて
旅人たちはいつだって
過去の記憶すらスーツケースに
仕舞い込んだまま
ネオンサインの街、蜃気楼のむこう
空虚な官能が心地よい
南からの風を纏って
蠢く退廃を纏って
ヒトらしさからの解放を祝ってくれ
溶けてゆくのを感じて
南からの風を纏って
煌めく感情装って
ヒトらしさゆえの渇望を笑ってくれ
溶けてゆくのを感じて!
- 作詞
離想宮
- 作曲
離想宮
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南からの風を纏って (feat. 小光)
離想宮
作詞作曲映像、なんでもやる系作曲家:離想宮が台湾帰りのボーカル:小光を迎えてリリースする「夏鬱曲」の決定版!
アーティスト情報
離想宮
離想宮(りそうきゅう) 2019年から「離想宮」という名前でシンガーソングライター活動を開始。 アーティスト名はフランスの郵便夫が30年以上かけてひとりで作り上げた建造物「シュヴァルの理想宮」にちなむ。 バックボーンであるクラシック音楽と民族音楽を取り入れたナンバーで個性を示す。 作詞、作曲、ミックスダウン、MV(アニメや映像撮影・編集)全てをたった一人で行うスタイルや、 ド田舎の一般OLがこれをやっているというオモシロ感、 人間の感情を鋭く描いた現代的な歌詞がネットの一部のリスナーに評価されている。 自称している音楽ジャンルは「闇のみんなのうた」「ポップ日本歌曲」等。 夢や希望や明るい未来をあえて押し出さず、現代を生きる人間の生きづらさに寄り添った、後ろ向きなりに前向きな楽曲制作を目指している。
離想宮の他のリリース
小光
離想宮