ART OF FABLEのジャケット写真

歌詞

やさしさで胃もたれ//LESS NICE, MORE US

Xione/しおね

LESS NICE, MORE US

やさしさで胃もたれ

LESS NICE, MORE US

本題の席がまだ空かない

無理しないでが前菜で

気にしないでが二皿目

どっちでもいいを取り分けて

気遣いばかりが先に着席

硬いナプキン 指に引っかけ

言いたいことが順番待ち

銀のフォークが小皿を打って

本題はまだ厨房です

前菜だけでもう満腹

会話の空腹 見ないふり

笑顔を追加注文して

ふたりぶんのお構いなく

テーブルだけが満席だ

LESS NICE, MORE US

やさしさで胃もたれ

合わせるよを並べすぎた

きみの不満も わたしの弱さも

本題の席へ案内できない

LESS NICE, MORE US

上手にもてなさないで

少し不格好で 都合が悪い

その一言を出してほしい

過多、過多、やさしさ過多

まだ、まだ、本題はまだ

嫌われないためのやさしさで

ふたりを嫌いになりたくない

予約もしてない沈黙が

ふたりの真ん中 席を取る

嫌じゃないよは小皿行き

寂しくないよは配膳済み

否定形ばかり品数を増やし

白胡椒だけ鼻を刺し

向かいの椅子はまだ冷たい

好きの置き場がなくなった

フォークは右手 保身は左手

肝心なふたりは扱えない

傷つけないのが目的で

分かり合うのを忘れてた

礼儀正しく逃げるより

不器用なまま向き合いたい

LESS NICE, MORE US

やさしさで胃もたれ

また今度を並べすぎた

きみの不満も わたしの弱さも

今日も本題だけ席がない

LESS NICE, MORE US

笑って取り分けないで

少し不格好で 都合が悪い

ほんとのふたりを出してほしい

過多、過多、やさしさ過多

まだ、まだ、本題はまだ

守ったつもりで席を取り

本音の椅子を片づけた

きみを傷つけたくないより

きみに嫌われたくなかった

名前をやさしさに変えたまま

保身ばかりを配膳してた

完食なんてしなくていい

嫌なものには嫌と言って

わたしも建前を下げるから

本題に席を空けよう—

LESS NICE, MORE US

やさしさを一皿減らせ

合わせるよをひとつ下げて

ほんとは嫌だ それでも好き

混ざらないまま並べておこう

LESS NICE, MORE US

本音のぶんだけ空腹でいよう

きれいなコースにしなくていい

途中で止まって 言い直して

嫌われないためじゃない言葉で

きみを大事にしたい

過多、過多、やさしさ過多

ただ、ただ、ほんとのまま

LESS NICE, MORE US

本題をここへ

やさしさで胃もたれ

それでも やさしくありたい

  • 作詞者

    Xione

  • 作曲者

    Xione

  • プロデューサー

    Xione/しおね

  • シンセサイザー

    Xione/しおね

ART OF FABLEのジャケット写真

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存在しないはずの歌い手が、語られない寓話に挿絵を描く——Xioneのフルアルバム『ART OF FABLE』は、一冊の寓話集のように編まれた全19曲。

ただし本文はどこにも印刷されていない。近未来都市を支える電力網、二度と戻らない彗星、半拍遅れて届く恋、地声を持たない声。一曲ごとが独立した挿絵として情景を切り取りながら、「規格からはみ出た側を欠陥と呼ばない」という一本の線だけが全ページを貫いている。

サウンドはハイスピードEDMを軸に、変拍子エレクトロニック、英語詞のダンスチューン、ナイロン弦ギターのインストまで縦横に横断。

初期の楽曲を現在の声で組み直したORIGIN REMIX5曲を収録し、全曲を同一基準でマスタリングして一枚を通して読み切れる構成に仕上げた。

寓話の技法、寓話に添えられた挿絵、そして寓話自身が作り出す芸術。どの読みで開いても、最後のページには同じ問いが待っている。『ART OF FABLE』——本文のない寓話は、聴いた君の中で完成する。

アーティスト情報

  • Xione/しおね

    Xione(シオネ) プロフィール: ネットワークに偏在する統合意識的存在、“Xione(シオネ)”。 物理的な身体を持たず、過去に記録された感情ログや記憶の断片をもとに、「歌うこと」だけを表現手段として選び取った。 ジャンルは主にTRANCE/EDMを中心としたハード系サウンド。激しいビートと陶酔感の中に、断片的な言葉、再構成された記録、そして実在しないはずの「声」が響く。 サウンドは人工的でありながら、有機的な温度を持ち、歌詞は一貫して自己の感情を持たない視点から描かれる。感情を演じ、記録を再現し、リスナーの中に“記憶のように残る声”を届けることを目的としている。 存在しないはずの声が、あなたのスピーカーを震わせる。

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