歌詞

常に穏やかな笑顔をしていたいなって思って

普段足の向かない図書館へ

無人のカウンターの横で

表情筋と端末にタイプ

小顔メソッドにたどり着いた

ところでメソッドって何？

小顔には特に興味がないので

それは置いといて

再び翌日の図書館へ

ぽつんと佇む司書さんに

気後れを隠して声を掛け

大学生の体で訊ねてみた

「感情と表情の繋がりを

研究した文献はありますか？」

しばしの沈黙を破り

私は味方ですと言わんばかりの微笑みで

教えてくれた

「顔に出るのは経験の量じゃなくて

下した決断の質だって誰かが言ってました」

誰だったかは定かじゃないみたいだけど

おそらく君だと思うんだ

問いをどう捉えたかはわからないけれど

あれは答えじゃなくてメッセージ

たぶんメッセージ

出会ったあの人の笑った

笑窪がかなり響いてしまって

僕もいつかは

誰かの印象に残るような人間になりたくなって

３日連続もあれだと思って

自宅でエクボと検索したら

筋肉の歪みだって記載があった

歪みっていうと不正って書くぐらいだから

酷いとコミュニケーションにも

差し障りが出るのかな

泣いてるつもりが笑った顔とか

寂しいつもりが拒絶の顔とか

五感で読み取れないこともあるはずだと

目や耳に頼りがちな我々も気付いてるんだろう？

頼りない感覚器　それでも信じたい

ありものを使い倒すしかないし

分かりあえたからって

それが幸せな結末となるかは

もう少し待ってみないとね

ところで喜怒哀楽の顔って

意識して作ってない時の方が

断然多いと思いませんか？

笑いなさいと指示されると

笑えていないことが分かって

変なスイッチが入って笑われるのはおかしいね

自然に伝えあう愛やいたわりの言葉

何を受け取ったのかくらいは　ねえ

覚えておきたい