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「やあ、一つ目の少年」
不意に、大きな囁き声が耳に入ってきた。
目を開けると、赤い法被を纏った仮面の大男。
殺意はない。あればとうに彼は目覚めてその場を離れている。
少年は身構えこそしなかったものの、その大きな目を見開いて眼前の大男を注視した。
「ここは少しばかり…生きづらいだろう?」
少年は瞬き一つせずに見つめる。
「怖がることはないさ」
「僕と一緒に行こう」
雨は止んでいた。
2022年活動開始。「ボカロと歌うボカロP」として、作詞・作曲・編曲・歌唱・調声を行う。 人間と機械の間にある創作活動を模索することを軸に置いた活動をしており、"生成された側"の視点で描かれた「ゼネレタ」、匿名性の中での人間の振る舞いを問う「アノニマス」、ボカロと人間との相互関係を歌う「不可欠」といった楽曲を発表している。