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2003年にATAKからリリースされた60秒の音による抗議。世界で活躍する60人のサウンドアーティストをコンパイル。
アメリカが行ったイラクへの武力行使に対して世界中のサウンドアーティストに60秒の音による抗議をATAKが依頼、e-mailを通じてやり取りされた60人による60秒のサウンドデータを60分のCDとしてコンパイルすることによって世界に例を見ない音による抗議が実現しました。
これはアメリカが行ったイラクへの武力行使と侵略に対する60人のサウンドアーティストによる60秒の音による抗議です。
言葉や思想によってではなく音楽家にとって一番身近な道具としての音による抗議は可能か?という問題の一つの答えがこのCDです。 ————————— 渋谷慶一郎
世界中の60人のsound artistに60秒の抗議のsoundfileを送ってもらったものをマスタリング、60分のCDとしてATAKからリリースされたコンピレーション。ATAKから世界のsound artistに投げかけられたこの企画への参加要請は熱い理解と協力を呼び、サウンドアート、エレクトロニカシーンの最前線を担う注目すべきアーティスト達を収録する形となりました。
坂本龍一とのコラボレーションも記憶に新しいカールステンニコライや、ロウアー・ケース・サウンドの元祖とも言えるバーナード・ギュンター、傑作「endless summer」で知られるフェネス、「clip hop」のオリジネイターであるアンドレアス・ティリアンダー、オランダを代表する実験音響アーティスト・ロエル・メールコップ、sndの活動で知られるマーク・フェル(今回はshirtrax vs. shirtrax名義で参加)、アンビエントとミニマリズムを融合させたデジタルサウンドの発展に大きく貢献した伝説的アーティストのキム・カスコーン、ミルプラトーやラスターノトン等数々のレーベルから精力的にリリースを続けているフランク・ブレッシュナイダー他、日本からも本CDを企画・コンパイルした渋谷慶一郎、渋谷とmariaによるラップトップデュオslipped diskはもちろんメルツバウ、アオキタカマサやヤマタカEYE、numb、そしてさらには現代音楽界の巨匠・高橋悠治、アルス・エレクトロニカ2002においてグランプリを受賞しDJスプーキーやメゴ周辺のアーティストから絶大な支持を誇る刀根康尚(アルス・エレクトロニカ2002エレクトロミュージック部門グランプリ受賞)他、音の強度という共通項は保ちつつも世代や国境を超えたコンピレーションとなっています。
「60秒間の抗議」のそれぞれの解釈は多様でありながらある種共通した緊張感に溢れています。