

神泉の夜 本棚の奥
布の間から 古い音叉
机の上に 金属を置く
指で柄をつまむ 音はまだない
柄を立てて 金属を叩く
机に響く 澄んだ一音
振動が指に 残って続く
鳴らしたのは 一度だけと決める
受話器の向こう 「彼が引っ越した」
共通の声が 音叉に重なる
減衰していく 音の中で
鳴らした音を 指が確かめる
息を浅くして 音を見送る
冷蔵庫の唸り 部屋に低く
机の天板が 余韻を吸って
指先に残る 振動が消える
大和の二階 ピアノ教室
音叉を布で 包む先生
「鳴ったら待つの」と 先生の声
私の手も 同じ動きをなぞる
無音になった 机の上で
音叉はもう 二度とは叩かない
鳴らした音は 記憶へ渡す
布を広げて 包む側に立つ
音叉を布に ゆっくり巻いて
本棚の奥 元の位置へ戻す
「聞こえた」とは 誰にも伝えず
鳴らした夜を 自分で閉じる
- 作詞者
Akemi
- 作曲者
Akemi
- プロデューサー
nanayon music
- ミキシングエンジニア
nanayon music
- ボーカル
Akemi

Akemi の“音叉のエコー”を
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音叉のエコー
Akemi
「音叉のエコー」は、別れた相手の引っ越しを電話で知った夜、本棚の奥から出てきた古い音叉を一度だけ鳴らして余韻を聞き届ける時間を描いたミディアムテンポのシティポップ。
神泉のアパートの机、布の間から現れた一本の音叉、共通の知人が伝える短い言葉、減衰していく純音、そして冷蔵庫の唸りが部屋に低く――鳴らした事実を消さないまま、続きの動作はしないと決める夜の手つきを静かに浮かび上がらせる。
架空のAIシンガー Akemi が歌うのは、過去を呼び戻さず、しかし完全には消さない――鳴らした音は記憶へ渡して、もう一度叩かない側に立ち直す大人の感情。
70年代後半から80年代初頭のニューミュージックやアーバン・ポップが持っていた、都会の夜、音楽教室の備品、別れた相手の引っ越し、調律装置と指先の関係を描く叙情性を下敷きに、現代的な感性で再構築した一曲となっている。
大和の二階のピアノ教室で先生が音叉を布で包む動きを、今の自分の手がなぞる。
無音になった机の上で音叉を布に巻き、本棚の元の位置へ戻す――そんな余韻を自分で閉じる夜の動作を描いた楽曲。
Produced by nanayon music.
アーティスト情報
Akemi
1970年代後半〜80年代前半の「シティポップ/ニューミュージック」が持つ哀愁と夜の空気感を、生成AIと編集で“作品として”再構築する音楽プロジェクト。 Akemi(アケミ)は、神奈川県大和市出身という設定で生まれた架空のAIシンガー。都会の孤独、大人の恋、夜の感情を、ノワール調のシティポップとして歌う。 作詞・作曲・歌唱・ビジュアルは生成AIを制作ツールとして用いながら制作し、「AIの中にある人間味と懐かしさ」をテーマに探求している。
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nanayon music



