さたでいのジャケット写真

歌詞

なんでこの景色だけ忘れずにいるんだろう

Galactic (Fire) kids

しずかに しずかに

金網越しに うすく見えた青

むかし 誰かが呼んだ名前が

まだ 空気の奥でまわっていた

ブロック塀の影に 低くうなる音

足元の石が すこしだけ動いた

風にまぎれて 声じゃないものが

骨の奥に ふれてきた

路地裏で隠れてた君は どう思う?

あのとき 鳥が鳴いた理由とか

水が揺れた瞬間の意味を

ちゃんと 受け取ってた?

なんで この景色だけ 忘れずにいるんだろう

だれに 見せるための 涙だったんだろう

ここに いたことさえ 確かじゃないのに

どうして あの日だけ いまも 動いてる

配線のあいだから ちらっと見えた月

草の先端が 一斉にこちらを向いた

なにかが 見ていた気がした

言葉じゃないまま 合図だけが残った

なんで この景色だけ 忘れずにいるんだろう

だれに 見せるための 涙だったんだろう

ここに いたことさえ 確かじゃないのに

どうして あの日だけ いまも 動いてる

ねえ ほんとうは どうしたかったんだろう

わすれたことにして なにが守れたんだろう

だれにも聞かれなかった問いばかりが

こんな夜にだけ そっと 息をする

しずかに しずかに

風のあとで 光がまばたいた

なかったことにして

また この路地にまぎれた

  • 作詞者

    Galactic (Fire) kids

  • 作曲者

    Galactic (Fire) kids

  • プロデューサー

    Galactic (Fire) kids

  • ボーカル

    Galactic (Fire) kids

  • ソングライター

    Galactic (Fire) kids

さたでいのジャケット写真

Galactic (Fire) kids の“なんでこの景色だけ忘れずにいるんだろう”を

音楽配信サービスで聴く

ストリーミング / ダウンロード

アルバム「さたでい」は、はっきりとした答えやメッセージを語らず、代わりに“見えないものの気配”を淡く記録した作品集。
土曜日という一日を、どこにも定着できない曖昧な存在の象徴として描き、幽霊のように漂う感覚や、音もなく重なり合う記憶の影を丁寧に紡いでいる。
マイノリティの視点をほんのりと匂わせながら、個々が持つ孤独や透明な痛みを、アコースティックで繊細なサウンドとともに表現。
日常のすき間にあるわずかな光や呼吸の気配を音に落とし込み、言葉にならないまま残される心の軌跡を追いかけるアルバム。

アーティスト情報

"