

しずかに しずかに
金網越しに うすく見えた青
むかし 誰かが呼んだ名前が
まだ 空気の奥でまわっていた
ブロック塀の影に 低くうなる音
足元の石が すこしだけ動いた
風にまぎれて 声じゃないものが
骨の奥に ふれてきた
路地裏で隠れてた君は どう思う?
あのとき 鳥が鳴いた理由とか
水が揺れた瞬間の意味を
ちゃんと 受け取ってた?
なんで この景色だけ 忘れずにいるんだろう
だれに 見せるための 涙だったんだろう
ここに いたことさえ 確かじゃないのに
どうして あの日だけ いまも 動いてる
配線のあいだから ちらっと見えた月
草の先端が 一斉にこちらを向いた
なにかが 見ていた気がした
言葉じゃないまま 合図だけが残った
なんで この景色だけ 忘れずにいるんだろう
だれに 見せるための 涙だったんだろう
ここに いたことさえ 確かじゃないのに
どうして あの日だけ いまも 動いてる
ねえ ほんとうは どうしたかったんだろう
わすれたことにして なにが守れたんだろう
だれにも聞かれなかった問いばかりが
こんな夜にだけ そっと 息をする
しずかに しずかに
風のあとで 光がまばたいた
なかったことにして
また この路地にまぎれた
- 作詞者
Galactic (Fire) kids
- 作曲者
Galactic (Fire) kids
- プロデューサー
Galactic (Fire) kids
- ボーカル
Galactic (Fire) kids
- ソングライター
Galactic (Fire) kids

Galactic (Fire) kids の“なんでこの景色だけ忘れずにいるんだろう”を
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- 1
さたでい
Galactic (Fire) kids
- 2
奥のほうに、たしかコップ
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- 3
水道のおと
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- 4
命を宿してしまった器官
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- 5
花と電気
Galactic (Fire) kids
- ⚫︎
なんでこの景色だけ忘れずにいるんだろう
Galactic (Fire) kids
- 7
傘の先がどこにも触れれない
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- 8
檸檬水
Galactic (Fire) kids
- 9
パーク・ライト・フリッカー
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- 10
誰も見てない
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- 11
たとえば骨だけ残ったら
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- 12
香料の墓場
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- 13
かなたへ消えた怪物
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- 14
量子の祈り
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- 15
沈んだ花
Galactic (Fire) kids
アルバム「さたでい」は、はっきりとした答えやメッセージを語らず、代わりに“見えないものの気配”を淡く記録した作品集。
土曜日という一日を、どこにも定着できない曖昧な存在の象徴として描き、幽霊のように漂う感覚や、音もなく重なり合う記憶の影を丁寧に紡いでいる。
マイノリティの視点をほんのりと匂わせながら、個々が持つ孤独や透明な痛みを、アコースティックで繊細なサウンドとともに表現。
日常のすき間にあるわずかな光や呼吸の気配を音に落とし込み、言葉にならないまま残される心の軌跡を追いかけるアルバム。
アーティスト情報
Galactic (Fire) kids
Based in Okinawa/Japan 都市の夜気や心の揺らぎを「日常に潜む現象」として映し出し、 「純粋な心で内にある熱を見つけ、それを宇宙のように広げたい」という思いを込めている。
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