さたでいのジャケット写真

歌詞

傘の先がどこにも触れれない

Galactic (Fire) kids

信号待ちで 同じ傘が三つ

柄の色だけ 少しずつ違ってた

誰も気づかず ただ立っていた

くつひもが ほどけかけているのに

なぜか 誰もかがまなかった

アスファルトのほうが 気まずそうだった

傘の先が どこにも触れれない

ぬれているのは 地面ではなく

目の端だった

ショーウィンドウに 自分がいない

うつるのは 見知らぬ棚と

その奥で点滅する蛍光灯だけ

少し遅れて 雨の音が届く

まばたきの隙間で 誰かが笑った

いや、ちがう

タイヤが 水をはねただけだった

傘の先が どこにも触れれない

差し出したままの腕が

景色に吸われていく

交差点の真ん中で

誰かがしゃがんで ボタンを拾っていた

上着のものかは もうわからなかった

自販機のつり銭口に

五十円玉がひとつ 残っていて

誰も取らなかった

いや そもそも気づかれていなかった

傘の先が どこにも触れれない

傘だけが 浮いているようだった

誰のものでもなく 誰の上でもない

濡れてないのに 寒くなった

音がないのに 耳をふさぎたくなった

理由のないまま

ただ、まっすぐに差していた

傘の先が どこにも触れれない

そのことだけが

なぜか ずっと気にかかっていた

傘の先が どこにも触れれない

そのことだけが

なぜか ずっと気にかかっていた

  • 作詞者

    Galactic (Fire) kids

  • 作曲者

    Galactic (Fire) kids

  • プロデューサー

    Galactic (Fire) kids

  • ボーカル

    Galactic (Fire) kids

  • ソングライター

    Galactic (Fire) kids

さたでいのジャケット写真

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アルバム「さたでい」は、はっきりとした答えやメッセージを語らず、代わりに“見えないものの気配”を淡く記録した作品集。
土曜日という一日を、どこにも定着できない曖昧な存在の象徴として描き、幽霊のように漂う感覚や、音もなく重なり合う記憶の影を丁寧に紡いでいる。
マイノリティの視点をほんのりと匂わせながら、個々が持つ孤独や透明な痛みを、アコースティックで繊細なサウンドとともに表現。
日常のすき間にあるわずかな光や呼吸の気配を音に落とし込み、言葉にならないまま残される心の軌跡を追いかけるアルバム。

過去プレイリストイン

傘の先がどこにも触れれない

Spotify • 【毎週更新】HOLIDAY! RECORDS厳選の新鋭インディーズバンド特集 • 2025年10月26日

アーティスト情報

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