さたでいのジャケット写真

歌詞

檸檬水

Galactic (Fire) kids

ひとけのない道 ゆれる灯り

自販機の声 まばたく午後八時

空の下で 傘はなく

胸の奥に そっと痛みが落ちた

声をかけた くちびるさえ

にじむネオンが ただ包んでた

檸檬色の 夜の底

触れたものだけ たしかだった

コンクリートを 這う雨粒

青をにじませ ひろがる水面

空気がゆるむ 帰り道

記憶のなかで 誰かがふり向いた

押し間違えた 古いボタン

こぼれたのは ぬるい檸檬水

ふれた指に 一瞬だけ

名を呼ぶまえに 消えそうな気配

交差点 ゆれる信号

笑い声だけが まだ残ってる

雲、電気、雨、湿った手紙

白紙のうえに 影が染みついた

夕立のあと 空を仰ぎ

駅のベンチで 肩がふれた 小さな星

灯りの意味も 知らぬまま

ことばのかわりに 指が重なった

誰もいない夜 そっと灯る

自販機の声 なまぬるい静けさ

空の下で 足もとだけ

水たまりに 色が咲いていた

ことばよりも 先に届く

そんな気配が たしかにあって

それひとつで

もう 充分だった

にじんだガラスに 肩が浮かぶ

ぬくもりだけ まだ消えない

やさしい檸檬の ほろ苦さが

静かにこころで ひらいている

ことばよりも 先に届く

そんな不安が たしかにあって

もう もう 充分だった

にじんだガラスに 肩が浮かぶ

ぬくもりだけが

  • 作詞者

    Galactic (Fire) kids

  • 作曲者

    Galactic (Fire) kids

  • プロデューサー

    Galactic (Fire) kids

  • ボーカル

    Galactic (Fire) kids

  • ソングライター

    Galactic (Fire) kids

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アルバム「さたでい」は、はっきりとした答えやメッセージを語らず、代わりに“見えないものの気配”を淡く記録した作品集。
土曜日という一日を、どこにも定着できない曖昧な存在の象徴として描き、幽霊のように漂う感覚や、音もなく重なり合う記憶の影を丁寧に紡いでいる。
マイノリティの視点をほんのりと匂わせながら、個々が持つ孤独や透明な痛みを、アコースティックで繊細なサウンドとともに表現。
日常のすき間にあるわずかな光や呼吸の気配を音に落とし込み、言葉にならないまま残される心の軌跡を追いかけるアルバム。

アーティスト情報

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